カレッジマネジメント238号
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社会環境の変化から高等教育の未来を考察2040年に起こる労働供給制約社会に向けた大学の役割難しい将来予測、なぜ将来ビジョンを策定するのか2012年のカレッジマネジメント175号で、初めて将来予測「2020年その時大学は」を特集した。当時は、18歳人口の減少が想定以上のスピードで進む一方、進行している産業構造や就業構造の変化に関しては、大学の関心が薄いのではないかという思いが背景にあった。政策も、将来の社会を見据えて打ち手が講じられているものの、大学では目先の補助金を当てにした、ある種場当たり的な改革が進められてきた点も否定できず、補助金獲得は「毒まんじゅう」とまで言われていた。そのため、文科省主導により大学が主体的ではない形で改革に追われ、企業ではあまり使われない「改革疲れ」という言葉が蔓延していたように思う。大きな視点で、社会の構造変化を見据えたうえで、各大学の個性や強みを中心に据えた大学改革の必要性を感じていた。それが将来予測の特集を企画した背景にある。それから11年、小誌では数年ごとに2025年、2030年の特集を組み、難しいながらも、敢えて将来予測を交えた大学を取り巻く環境と、そのためにバックキャストで今考えなければならないことを、考察してきた。2040年に向けては、Society5.0、ポストSDGs、シンギュラリティ、Well-being等様々な言葉が躍っている。今回の2040年の特集では、リクルートワークス研究所のリポート『未来予測2040年―労働供給制約社会がやってくる』を起点に、単に18歳人口が減少するから危機だという論点ではなく、来るべきこのような時代に向けて大学はどのように準備することができるのかを考えてみた。併せて、2040年の社会における重要な社会課題として「ダイバーシティ&インクルージョンにおける女性活躍」「日本における都市と地方の格差の拡大」「地球環境の変化」「日本の国際競争力の相対的な低下」について取材し、2040年に向けた大学のあり方についても考えてみた。1982年に公開された映画『ブレードランナー』は、2019年のロサンゼルスが舞台となっている。そこには、酸性雨が降り注ぎ、車は空を飛んで、生成系AIを使った改リクルート『カレッジマネジメント』編集長 小林 浩Editor-in-chief’ Perspective60編集長の視点将来ビジョン策定は学内外に向けた志の共有

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