カレッジマネジメント239号
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11度合いは教員人件費、光熱水費、職員人件費、管理経費、その他外部調達費の順であり、昨今の資源価格高騰を背景に光熱水費については特に緊急性が高い課題であるという結果になっている。収支を超えてより広い視点から経営施策について重要度と緊急性について尋ねた結果をまとめたのが図5である。収入確保に直結する学生募集、教育力の強化、広報・ブランディング戦略の強化が上位3つを占め、次いで、DX、研究力の強化、高大接続、ガバナンス改革、地域・社会貢献の強化学生募集の強化教育力の強化広報・ブランディング戦略の強化DX研究力の強化高大接続ガバナンス改革地域・社会貢献の強化研究成果の社会実装や産学連携の強化施設・設備の整備国際化の推進ダイバーシティキャンパス移転1.極めて重要な課題・緊急性が高い3.重要な課題・早急に成果を出す必要47.226.124.812.49.941.015.512.432.912.432.38.732.95.636.05.629.24.322.42.510.65.62.極めて重要な課題・計画的着実に推進4.重要な課題・計画的着実に推進46.033.540.414.932.915.516.119.914.315.514.920.528.0と続く。研究成果の社会実装や産学連携の強化、施設・設備の整備、国際化の推進等は所在する地域、学問分野、校舎の建設時期等大学の状況によって異なるものと考えられるが、ダイバーシティやキャンパス移転については、重要度や緊急性が相対的に低い。特にダイバーシティに関しては、国が進める補助事業への申請や採択を見る限り、国立大学に比べて私立大学は全般に低調との印象を拭えないが、今回の調査でもそれが裏付けられる結果となった。また、キャンパス移転については重要度・緊急性に強弱はあるものの5割弱の法人が課題として認識する一方で、5割強の法人が「現時点で重要な課題ではない」と回答している。5.現時点で重要な課題ではない33.56.28.119.320.521.118.028.032.932.934.233.542.937.341.048.453.413.0(%)0.61.21.23.14.31.91.25.69.34.3図5 経営施策について/重要度・緊急性第1特集●理事長の視界から考える 法人経営の課題学生募集、教育力、広報・ブランディング戦略

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