7本調査では、最初に「わが国の大学の現状及び将来に対する見通し」に関する認識を尋ねた。その結果、「今後淘汰・再編が急速に進むことは避けられない」との回答が42%を占め、「淘汰・再編は不可避だが、当面は緩やかに進むものと想定している」との回答の45%と合わせると、進み方に対する認識に幅はあるものの9割近くが淘汰・再編を避けられないと考えていることが明らかになった。「現在の経営状況に関する認識」については、「経営の持続可能性に対して強い危機感を持っている」、「既に経営状況が悪化しつつあり、危機感が増している」を合わせると3.744.71.今後淘汰・再編が急速に進むことは避けられない2. 淘汰・再編は不可避だが、当面は緩やかに進むものと想定している3. 淘汰・再編は不可避だが、当面はそれほど進まないと想定している4.量的な需給だけで淘汰・再編を見通すことは難しい(%)9.342.218.09.912.4(なお、以降のグラフ中の百分率については四捨五入の関係上合計が100%にならない場合がある。)41%に達している。さらに「5年程度先まで見通した場合、経営状況の悪化が危惧される」が16%、「10年程度先まで見通した場合、経営状況の悪化が危惧される」が32%となり、現時点において経営面で特段の不安を感じていないとの回答は約1割にとどまる。また、「学生募集に関する認識」については、大学全体で入学定員数に対して未充足の状況にある法人が42%となり、「既に一部の学部が未充足」、「近い将来の定員割れを危惧」まで合わせると約7割が定員充足に対して強い危機感を抱いている。以上3つの質問結果を円グラフにまとめたものが図1-1~図1-3である。(%)0.641.617.410.632.316.11.経営の持続可能性に対して強い危機感を持っている2.既に経営状況が悪化しつつあり、危機感が増している3.5年程度先まで見通した場合、経営状況の悪化が危惧される4.10年程度先まで見通した場合、経営状況の悪化が危惧される5.経営状況に関する限り特段の不安はない1.未充足の状況2.一部の学部は未充足3.近い将来の定員割れを危惧4.志願者減による入学者の能力低下を懸念5.18歳人口減少を見通した対策は必要6.18歳人口減少を見通した対策も当面は不要(%)27.313.7図1-3 学生募集に関する認識第1特集●理事長の視界から考える 法人経営の課題図1-2 現在の経営状況に関する認識図1-1 わが国の大学の現状及び将来に対する見通し回答者の9割が淘汰・再編は避けられないと認識わが国の大学の現状及び将来、現在の経営状況等に関する認識
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