カレッジマネジメント240号
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03Case Studies新潟大学は、社会に対して大学の研究成果を還元するため、産学連携・地方創生等の取り組みの活性化を目指し、研究者と企業・自治体との間に立って事業企画や研究マネジメント等の役割を担うエキスパート人材の拡充に取り組んできた。民間企業等から採用された特任教員や職員が担うクリエイティブマネジャー(産学連携)、社会インパクトマネジャー(地方創生)等がそれに当たる。研究資金の獲得に向けた支援、研究活動の企画・マネジメント、研究成果の活用促進等を担う高度専門職として、近年注目されているURA(ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーター)に関しても、エキスパート人材として、育成・拡充を進めている。2023年4月には、経営戦略本部にURA等が所属するUA(ユニバーシティ・アドミニストレーション)室を開設(図1)。UA室が中心となり、エキスパート人材の組織化・第2期PEAKS実証事業に採択される事例30育成・拡充をさらに先の段階へと進めようとしている。このUA室の取り組みは、内閣府の大学支援フォーラムPEAKSが募集する令和5年度「日本型大学成長モデルの具体化及びそれを支える大学経営人材の確保・育成に係る実証事業」(第2期PEAKS実証事業)に採択されている。 「エキスパート人材の拡大・組織化による中核拠点研究大学の機能強化(University Administrator制度)」と題されたこのプロジェクトの目的は、①教員と事務とは異なるエキスパート人材を組織化し、魅力的な“第3の職”のキャリアパス・育成プログラムの構築、②エキスパート人材との協働を通して事務職員の高度化・専門職化、③事務の高度化、教員の時間確保のための大胆な戦略的大学DX教学と経営の分離・協働理事 副学長経営戦略本部UA室 室長川端和重 氏大学外部と連携する企画・事業マネジメント大学経営図1 新潟大学職員機能の全体像To-Be研究推進学生教育社会協働大学経営部局運営教員中期目標中期計画大学経営部局運営大学経営の高度化組織改革将来構想学内運営の企画執行・効率化・組織化大学経営事務職員UA新潟大学大学機能の高度化を牽引するエキスパート人材を“第3の職”として組織化し育成・活躍を加速する

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