カレッジマネジメント240号
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33特集1出し、それを形にしていく『企画人材』である。企画部門にいるから企画人材ということではなく、どの部署においても変革への対応が必要になってくる。そして、企画人材への期待や投資が、変革や挑戦を恐れない組織文化につながることは間違いない。的確かつ効率的に業務をこなせる人材は重要である、しかし変化の激しい時代にはそれだけでは大学は生き残れない。課題を発見し、企て、従来の壁を越えて周囲を巻き込み、味方にして、ビジョンや戦略の実現に向けて行動していく人材が大学職員にも求められているのである。人的資源の管理。オペレーション志向。人事諸制度の運用・改善が目的。経営戦略と連動していない。人材関係は人事部門任せ。経営戦略との紐づけは意識されず。雇用コミュニティの同質性が高く企業は囲い込み、個人も依存。硬直的な文化になり、イノベーションが生まれにくい。“人的資源・管理”「投資」ではなく「コスト」。“人事”“人事部”“内向き”人事は囲い込み型。“相互依存”“囲い込み型”終身雇用や年功序列により、囲い込み型のコミュニティに。2020年9月経済産業省「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会報告書~ 人材版伊藤レポート~」より抜粋※1 カレッジマネジメント226号『ミドルマネジメント(部課長層職員)の役割と育成に関する調査』報告https://souken.shingakunet.com/publication/.assets/2021_RCM226_06.pdf折しも2022年の設置基準改正では、教員と事務職員等の関係を一体的に規定することで、教職協働による質の高い教育を実現していこうという方針が示された。言わば「事務職員」から「大学職員」へ。変化の激しい時代だからこそ、大学においても大きな変革を担う人材の育成と投資、組織文化の変革が求められている。人的資本の活用・成長。クリエーション志向。持続的な企業価値の向上が目的。経営戦略から落とし込んで策定。経営陣(5C:CEO,CSO,CHRO,CFO,CDO)のイニシアチブで人材戦略は価値創造のストーリー。投資家・従業員に、積極的に発信・対話。互いに選び合い、共に成長。多様な経験を取り込み、イノベーションにつなげる。専門性を土台にした“人的資本・価値創造”「投資」であり、効果を見える化。“人材戦略”“経営陣(5C)/取締役会”経営戦略と紐付け。取締役会がモニタリング。“積極的対話”“個の自律・活性化”“選び、選ばれる関係”多様でオープンなコミュニティに。人材マネジメントの目的アクションイニシアチブベクトル・方向性個と組織の関係性雇用コミュニティ大学と人的資本経営

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