カレッジマネジメント240号
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62(3)新たな指標の設定(4)具体的方策50,000(人)40,00030,00020,00010,000(備考)高等教育機関(大学院・大学学部・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)・準備教育課程)を卒業(修了)した外国人留学生が対象。(出所)(独)日本学生支援機構「外国人留学生進路状況・学位授与状況調査結果」より作成。での受入れや起業を推進すること、④教育の国際化について、多様な文化的背景に基づく価値観を持った者が集い、理解し合う場が創出される教育・研究環境や、高度外国人材が安心して来日できる子どもの教育環境の実現を通じて教育の国際化を推進することが示されている。さらに、J-MIRAIでは、新たに2033年までの留学生の派遣・受入れに関する目標が掲げられている。具体的には、日本人学生の派遣のうち、学位取得を目的とする留学生について、非英語圏のドイツ・フランスと同等の水準となる15万人を目指すとともに、中短期や高校段階も含め、全体でコロナ禍前に22.2万人であった日本人学生の海外留学者数について、倍増の50万人を目指すこととしている。また、外国人留学生の受入れについても、従来の留学生30万人計画の受入れペースを維持し高等教育機関全学生数に占める留学生の割合が非英語圏のドイツ、フランスと同等の水準となることを目指すとともに、高校段階での大幅な増加を図ることにより、外国人留学生の受入れ数40万人を目指すとともに、卒業後の国内就職率6割を目指すこ028,31429,3739,3828,722H24H25卒業・修了者数     国内就職者数    国内就職率30,37827,1349,67812,325H26H27ととしている。このほか、教育の国際化に関する指標等も示された。このように、外国人留学生の受入れだけでなく、日本人学生の派遣にも重点を置きつつ、留学生の派遣・受入れ両面で総合的な指標が設けられたことがJ-MIRAIの特徴の一つである。J-MIRAIにおいては、様々な具体的方策が提示されているが、本稿では特に、留学生の受入れ・定着を中心に取り上げる。第一に、留学生の受入れについては、①日本への留学機会の創出として、優秀な学生の早期からの獲得強化に向けたプログラム構築、海外における日本語教育の充実、国費留学生制度の地域・分野重点化等の見直し、②入学段階での要件・手続の弾力化として、DX化促進による渡日前入学者選抜の促進、③国内大学の教育・研究環境の質及び魅力の向上として、留学生の授業料設定柔軟化や定員管理の弾力化、キャンパスの質及び魅力の向上、④適切な在籍管理等の徹底・強化として、在籍管理非適正大学等の大学等名の公表、42,47936,76834,33020,40216,24214,493H28H29H3051,58148,36923,01420,582R1R253,84025,054R350.0(%)45.040.035.030.025.020.015.010.05.00.0(年)外国人留学生の卒業・修了者数(国内進学者除く)及び国内就職者数・割合の推移31.930.840.635.748.044.242.247.639.946.5

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