カレッジマネジメント240号
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校名変更による高校ブランド発信と充実・拡大これからの社会の発展のためにも通信教育課程のみの完全オンライン大学で、経営学部の1学部、収容定員1700名としています。主な対象は社会人とし、全国の会社で経営に近い仕事をしながらも、経営を学問として専門に学んだことのない方としています。私どものリサーチでは、「勉強は非常にしたいものの、経営の通信教育課程を設置している教育機関は都市部に集中してしまっているので、スクーリングに行けない」と考える地方在住の方が多くいらっしゃるそうです。そこで社会人の方が既に持つ実践力を理論(学問)と繋げることで経営力を高めようという考えです。また今回の大学開学は、いつでも、どこでも、誰でも、学ぶ意欲がある方には門戸を開く教育機関として、オンラインを活用して地元を離れずに学べる機会を提供しようという使命感でもあります。これからリスキリング教育を受けたいという方や、海外に住む外国人で自国にいながら日本の大学を卒業したいという方のニーズにも応えることができます。高等学校については、2024年4月に大原学園高等学校から大原学園美空高等学校へ校名変更しました。その理由は、「大原」は法人名で高等学校としてのブランドがなかったことと、知らない方からすると簿記を学ぶための高校に聞こえるのではないかと私には思えたからです。通学スタイルは、「週5日コース」と「週1日コース」に加え、2024年度から「週3日コース」と「オンラインコース」を新設し、多様な選択肢から選んで学べるようにしました。オンラインや通信制であっても、本学園の教育の特徴である一般教養科目と社会人の基礎教育を併せて、しっかりと指導していくという点が独自の強みであるため、退学率が低く、そこに私達の教育のプレゼンスがあるのではないかと思っています。ここで教育実績を出し、卒業生や保護者の方々に満足して頂くことで、ひいては関東1都6県で校舎を増やし、高校教育の充実化と規模の拡大を進める足がかりにしていきたいと考えています。少子高齢化、人口減少社会の中において、国力を高め社会を豊かにしていくためには教育が極めて重要であり、若者達に対しては基礎を固める重要性と、権利と義務のバランスを身につけて欲しいと思います。そのためには見本が必要で、若者が夢を持てる社会となるよう、大人が見本となり、若者と同じように、大人自身も学び続けていく必要があると考えています。社会人の方々の学び直す力と学び続ける力は、変化著しいデジタル社会の中では必要不可欠であり、将来の豊かな社会と学ばれる方々の豊かな人生にとって大変重要なことだと思います。大原学園グループはこれからも教育を通して社会の発展のために貢献できるよう尽力して参ります。(文/能地泰代 撮影/平山 諭)67

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