カレッジマネジメント240号
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足立区あげて6大学を誘致78リクルート カレッジマネジメント240 │ Apr. - Jun. 2024本連載ではこれまで大学に話を伺い、大学と地域の連携の手法や施策を紹介してきた。今回は少し視点を変え自治体に焦点を当てたい。話を伺ったのは、東京都足立区。23区ながらも人口減少は課題であるが、区内にある6つの大学と積極的に連携することで、活力あるエリアへと変わりつつある。足立区の「大学連携コーディネート事業」を推進する、シティプロモーション課課長の栗木 希氏に伺った。足立区には現在、放送大学、東京藝術大学、東京未来大学、帝京科学大学、東京電機大学、文教大学の6つの大学があるが、実は1993年まで区内に大学が1校もなかった地域だ。東京都の23区の一つではあるものの、人口減少にも悩まされていた。学校の統廃合による学校跡地の活用も課題となるなか、2005年に文化・産業の誘致に力を入れる「足立区文化産業・芸術新都心構想」を掲げたことから大きく変わっていく。大学誘致に力を入れ、2015年までの10年間で千住エリアに東京藝術大学、東京未来大学、帝京科学大学、東京電機大学の4つの大学誘致を実現させた。東京藝術大学千住キャンパスは小学校跡地をそのまま活用した誘致を叶えている。この4校と1993年に誘致した放送大学、さらに2021年に「東京あだちキャンパス」を開設した文教大学を合わせ、計6つの大学を擁するエリアへと変貌。約1万7000人もの学生が足立区に通うこととなり、街の景色も進化し続けている。足立区 シティプロモーション課 課長栗木 希 氏足立区大学誘致で区内の大学数0校から6校へ。文教都市を目指し戦略的に推進してきた足立区の大学連携放送大学東京藝術大学東京未来大学帝京科学大学東京電機大学文教大学地域連携で発展する大学 #9

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