カレッジマネジメント241号
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第2章進学段階の移動他エリアへの流出率が低いのは大都市圏、高いのは都市部隣接エリア異なるエリアへの進学者同一エリア内で異なる都道府県への進学者玉県2万4839人、大阪府1万792人と続き、都市部を中心とした7都府県で転入超過となった。一方「転出超過」は広島県が1万1409人と最多、次いで愛知県7408人、兵庫県7397人、福島県6579人等、40道府県で転出超過となった。紙幅の都合でデータ掲載は見送ったが、3大都市圏に絞って見ると3大都市圏全体は10万7635人の転入超過、前年に比べ2万6681人の拡大が見られる。特に東京圏は12万6515人の転入超過(前年比2万6996人拡大)、かつ2年連続で東京圏以外の全道府県との間で転入超過だ。その年齢別内訳は20~24歳が最多(8万1537人)、次いで25~29歳(3万2605人)、15~19歳(2万1649人)となっ第2章では、主に「エリア別流入出データ」を用いて進学段階の移動について俯瞰したい。まず、高校出身者を母数に、大学進学した地域に応じて「同一都道府県内進学者(緑)・同一エリア内異都道府県進学者(黄)・異なるエリアへの進学者(橙)」で区分した図表3-1から見ていこう。自エリアから異なるエリアへの流出率が高いのは、北関東・甲信越 66.2%(うち流出先トップは南関東51.1%)、四国 62.0%(うち流出先トップは近畿27.6%)、北陸 52.9%(うち流出先トップは近畿19.5%)の順である。同一都道府県内進学者異なるエリアからの進学者ており、15~29歳の若い世代で13万5791人の転入超過が起こっている。増加にせよ減少にせよ、巨大な人流ターミナルとなっている東京圏だが、特に「東京特別区部」の存在感は大きい。「東京特別区部」とは、地方自治法で規定されているいわゆる東京23区のことで、特別区全体で約950万人が暮らしている。2023年の転入者数は40万1407人、転出者数は34万7508人、転入超過数は5万3899人と圧倒的だ。ただし、統計上は23の区が一括りで集計されるため、実態がやや見えにくくはある。同エリア内での異なる都道府県への進学者が多いのは、南関東 44.9%、近畿 39.5%、九州・沖縄 22.9%となる。特に「異なるエリアへの流出」についての傾向を図表3-2にまとめたが、流出率が低いのは南関東と近畿という大都市圏エリアだ。進学段階で流出が少ない理由としては、大学の数が多く、分布としても各偏差値帯に十分な大学群が形成されており、学びたい分野等を含めたマッチングが成立し、出る必要性が低いことが挙げられる。一方で流出率が高いのは北関東・甲信越、四国、北陸となっており、これらは都市部隣接、あるいは自エリア内の大学設置数が多くないエリアである。都市部に向かうのがある種自然な風土である、交通網が発達しており都市部への移動の負荷が低い、同一都道府県内進学者同一エリア内で異なる都道府県からの進学者エリア別流入出データとは、文部科学省「学校基本調査」の結果をもとに、リクルート進学総研で「出身高校の所在地県別大学進学者数」×「大学所在地別進学者数」の情報をエリア別(北海道・東北・北関東甲信越・南関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州沖縄)の観点で加工し、エリア間の進学による流出入の状況を可視化したデータである(図表2)。「流出データ」は「該当エリア高校出身者で大学進学した人」の内訳を見たデータであり、「流入データ」は「該当エリアの大学に進学した人」の内訳を見たデータであるため、母集団・母数が異なることに留意が必要となる。図表2 エリア別流入出データとは流出データ14流入データ

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