4428233348633011311633876101253冬季休暇夏季休暇春季休暇9割以上の第一志望率を実現する入試設計ブレない学びの唯一無二性で全国から人を呼び込む都道府県在校生数都道府県在校生数都道府県在校生数都道府県在校生数北海道青森岩手宮城秋田山形福島茨城栃木群馬埼玉千葉 そして3つ目が教育内容である。CATはカリキュラムの思想として、学生に機会を多く提供し、敢えてあれこれ迷うことを奨励し、そこに地域活性や観光に係る要素を多分に練りこんでいる。CAT設立時の構想は、「文化の自己決定力は地域の競争力の源泉」として、地域特有の資産を芸術の観点から観光資源として位置づけることができる人材を育てること。それは地域を都市との二項対立的に捉えるのではなく、地域を主語にした魅力化をできる人材を育てるということである。卒業単位の1/3を実習に充て、「理論と実践を架橋する教育」を標榜する専門職大学を選んだ理由の1つもそこにある。「本学ではクォーター制を採用し、実習と学修を往還する『ラーニングブリッジ』を教育の軸にしています(図表2)。また、1年次から始まる地域実習のみならず、地域リサーチ&イノベーションセンター(RIC)に持ち込まれる地域課題の解決に学生が対応するという経験も教育です」と平田氏は話す。地域の資産にアートでスポットを当て、そのための企画・集客・実践・接客等一連のアートマネジメントを行う、そのプロセス自体が学びなのである。RICでは開学以来の3年間で延べ88件もの案件を扱っており、課題解決を通して地域の多様なセクターや大人達との関係性を育み、視野を広げる効果も大きい。また、地域にとっては、1学年80名の学生が地域に頻繁に出入りし、具体的な提案や活動を行うことで生まれる活力は計り知れない。何しろ実習時間は4年間で800時間もあるのだ。CATには全国多様な地域から学生が集い、まず全員寮に入る。「生まれ育った町が寂れていく様子を目の当たりにしてきた人と、高齢化は進んでいるけれど人が減っているわけではない都市で育った人が混ざり合って、それぞれの図表1 都道府県別在籍状況東京神奈川新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡愛知三重1234666111461361755574451541滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄計※https://souken.shingakunet.com/higher/2021/01/post-21d1.html4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月第2Q(クォーター)第3Q(クォーター)第4Q(クォーター)観点で意見をぶつけ合いながら一緒に暮らす中で、自分とは背景の異なる他者とどう折り合いをつけて良いものを創っていくか、協働の素地を培います」。なお、CATは第一志望9割以上という驚異的な状態を実現しているが、入試に目を向けると、一般選抜でも志望理由書提出が必須となっている。ターゲットとドメインを定め、そのニーズに即して教育コンセプトを磨き上げ、どうしてもここで学びたいという意志がなければ受からない入試を設計する。このブレなさで高校側の信頼を得られているという。平田氏は、「大人の理屈で作ったものは高校生には刺さらない」と断ずる。また、「高校生は点と点が線になっていないし、物事の理解が偏っているものです。その前提で砕いて対話を重ねていかなければ伝わらない」。コンセプトをターゲットにアジャストしていく姿勢が大切なのだ。それは、ターゲットの行動原理や感性をよく知り、届く言葉を選ぶことでもある。CATの強さはこうしたマーケティングと、ターゲットニーズへの徹底した最適化により、偏差値だけでは測れない価値を地域一体となって創出する一連にあるように思われる。学生募集におけるターゲットはニッチかもしれないが、その解像度が非常に高いのだ。その結果、全国的に見ても稀有な学びの魅力で唯一無二性を保持し、競合不在の独壇場を創ることができている。但馬の高校生も行ける大学を創ってほしいという地域の要望に対して、「但馬の高校生も行ける大学を創っても但馬の高校生は来ないので、但馬の高校生が憧れる大学を創る」と公言した平田氏。その結果、尖らせたコンセプトは全国のターゲットとステークホルダーの心を確実に捉え、広が(文/鹿島 梓)りつつある。 第1Q(クォーター)図表2 学びのスタイル特集1若者はなぜ移動するのか講義演習理論実習講義演習集中講義留学ラーニングブリッジ実習集中講義留学実践29
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