30全国からオホーツクに学生が集まる海も陸も、オホーツク全体がキャンパスここにしかない学びのフィールドが広がるCase Studies事例 2024 年度在学生出身地域別一覧北海道・網走に拠点を置く、東京農業大学生物産業学部の北海道オホーツクキャンパス。このキャンパスには農業や海洋等に関わる4つの学科があり、毎年360名ほどの学生が全国から集まっている。驚くべきことに、1989年に網走にキャンパスが置かれてから35年間、一度も入学者が定員割れになったことがない。なぜ、この“日本のさいはての北の大地”に学生が集まり続けるのか。何が10代を魅了するのか。北海道オホーツクキャンパスの千葉晋副学長にお話を伺った。北海道オホーツクキャンパスがある網走近郊は、北海道のなかでも、海と大地の実りが特に豊かな土地。食料自給率1068%にものぼり、まさに日本の食料生産基地として大きな役割を担うエリアだ。生物産業学部はここに、農業生産系の「北方圏農学科」、漁業生産系の「海洋水産学科」、加工産業の「食香粧化学科」、自然環境ビジネスの「自然資源経営学科」の4つの学科を置く。「農業、漁業ともに食料生産が豊かな場所ですので、研究課題もたくさんあります。土地がなぜ肥沃なのか、オホーその他1.1%九州4.3%中国・四国2.7%近畿5.4%中部11.4%北海道9.0%東北7.4%関東58.7%ツクの海はなぜ豊穣なのか?例えば、農林水産物のなかで最も外貨を稼いでいるホタテの約半数がこのオホーツクで安定生産されていましたが、気候変動によって不安定になる年が出てきています。こうした作物や水産物の収穫量や種類の変動、代替作物の研究等も大きな課題です。こうしたアカデミアの研究拠点の多くは都市にありますが、東京農業大学の生物産業学部は、オホーツクという食料生産の現場に根差したアカデミアとして存在していることがほかにはない特徴になっています」(千葉氏)表の地域別入学者割合にあるように、このオホーツクのキャンパスに全国から学生が集まっている。約9割が北海道以外からの学生だ。しかも距離的に近い東北だけではなく、沖縄や九州からの学生も少なくない。学科としては『北方圏農学科』と『海洋水産学科』は特に安定して学生が集まっているという。なぜ全国から学生が集まるのか。農業・漁業や自然への高い関心をもつ学生は一定数いると考えられるが、オホーツクという自然の中で学ぶということ自体にも学生をひきつける要素があるようだ。オホーツクキャンパスの学びについて「自然のなかで食料生産という産業の本物に触れ、現実を知り、五感で体験して学べるところがほかの大学にない特徴」と千葉氏が語るように、オホーツクで学ぶ学生達の生活は非常にユニークだ。現地の通称「農家バイト」「漁業バイト」に多くの学生が携わり、食料生産産業の現場と人に触れる機会が多い副学長生物産業学部 海洋水産学科 教授千葉 晋 氏北海道 9%北海道以外91%東京農業大学 北海道オホーツクキャンパスオホーツクでしかできない学びと経験で、学生のわくわくと成長を支援
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