カレッジマネジメント241号
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324年間で24歳以下の入学者が1.9倍に専門学修と学びの継続を強化するマイクロクレデンシャル制を導入Case Studies事例移動に囚われない学び方の一つである通信制大学。通信制高校の活況を見てもその可能性は極めて大きい。近年10代の入学者数を大きく伸ばしているサイバー大学の川原 洋学長に、その要因や現状について伺った。サイバー大学は、2007年4月に開学した株式会社立の通信制大学である。IT総合学部IT総合学科の1学部1学科から成り、IT活用力、ビジネス応用力、コミュニケーション力を身につけた高度IT人材の育成を教育目標に、テクノロジーとビジネスの両面を学べることを基本コンセプトとしている。学生の履修登録や日々の受講、試験、成績確認等は全て、同大学が独自に開発したeラーニングプラットフォーム「Cloud Campus」にて行い、通学不要、授業は全てオンデマンド形式のフルオンラインの学修環境を提供している。開学以来社会人が学びやすい環境を整備してきたが、近年は10〜20代前半の入学者が増加。24歳以下の入学者数は、2018年度の463人から2022年度は863人に増加し、在学生に占める10代の割合は2023年11月時点で17.0%と、2021年の11.2%と比べても増加傾向だ。背景として、川原氏は志願者本人とその保護者の変化を挙げる。「オンラインで大学に進学することへの精神的な障害Cloud Campus画面がなくなりつつあると感じます。保護者の方々も、『子どもが望むなら通信制もありだな』という気持ちで積極的に支援されていることが窺えます」(川原氏)。かつては通信制高校出身者が多かったが、今では通学制高校出身者も増え、2022年度の24歳以下の入学者においては、通学制出身者が通信制出身者を上回っているという。職務経験のない高校新卒者の入学増に伴い、2021年にはキャリアサポートセンターを設置し、就職・キャリア支援の体制を整えた。また、高校訪問や学校単位での説明会の実施等、24歳以下への訴求を目的とした広報を強化している。志願者には、「大学の学修と並行して趣味やボランティア活動に打ち込みたい等、時間を有効に使って自分の人生を豊かにしたいと考える人が多い」と川原氏は話す。働きながら学びやすい社会人向けの仕組みが、やりたいことをやりながら学びたい若者のニーズにフィットしたと言えそうだ。通信制で学ぶ場合、期日までに受講を進めていく自律性が求められるが、同大学では2学期目履修継続率において91.1%(※)という高い水準を実現している。その要因の一つが、Cloud Campusの受講進捗機能だ。ログインする度に直近で受講すべき科目や提出課題の期限等が表示されるという。さらに、履修が滞っている学生に対しては、メールや電話等で手厚く支援を行っている。2024年4月からは、従来の学位プログラムを維持しながら、複数の科目を専門分野ごとの難易度別にグループ化し(以下「クラスター」)、それらの科目全てに合格して身につ学長川原 洋 氏サイバー大学フルオンラインだからこそ実現する豊かな学修体験が若者ニーズに合致

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