カレッジマネジメント241号
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TECHNOLOGYBUSNESSI33今後強化するのは企業法人における人材育成けた学修成果をマイクロクレデンシャル(学習内容をより細分化した単位ごとの履修証明)として認定する制度を導入。取得したマイクロクレデンシャルごとに、その知識・スキルをデジタルで証明する「オープンバッジ」の発行も行っている。制度導入の狙いとして川原氏が挙げたのは、専門学修の強化と、高度IT人材であるために必要な学びの継続である。従来は、選択必修ないし選択科目が多く、卒業研究の前提となる科目を未履修のままゼミに入る学生がいる等、能力のばらつきが課題であった。それを、卒業研究を最上位のプラチナバッジとし、卒業研究を行うために必修となるクラスターと履修のステップをブロンズ、シルバー、ゴールドバッジという形で明確に体系化したことで、フェーズに応じた学生の能力が揃うようになり、指導しやすくなったという。また、IT技術の日進月歩の進化に伴い学ぶべきことが増えている現状において、卒業後に科目等履修生として再入学し未取得や更新されたオープンバッジを取得すること等も想定している。カリキュラム体系も、「メインテーマとして『AI』のプラチナバッジを目指し、サブテーマとして『経営』のゴールドバッジを目指す」文理二刀流型。あるいは「『ソフトウェア』のプラチナバッジを目指しながら、テクノロジー系の他のゴールドバッジを卒業までに全て取得する」テクノロジーマスター型、というように学生の多様な関心や卒業後のキャリアの多様性に対応できるよう設計している。あたかも主専攻・副専攻で学びを設計するリベラルアーツ・カレッジのようだ。「多オープンバッジの効果※2021年度秋学期〜2023年度春学期の4学期に入学した学生のうち、翌学期も履修継続した学生の割合様な個に応じたカリキュラムを構築できる仕組みで、かつ修得能力が可視化されます。そして、ITを軸足に複数分野にブリッジを架けることができる人材は、企業にとっても極めて貴重です」と川原氏は述べる。「われわれは『デジタルでどのような学修体験ができるか』を常に追求し、自分達で教育システムを作ってきました。エンジニアとして必要な知識や、それを応用するビジネスパーソンとして必要なスキルを議論し、カリキュラムに乗せ、常に更新しています」と話す川原氏。実務家教員が多数を占め、企業目線で大学と企業との接続を考えた学修内容を突き詰める強みを発揮しながら、次に取り組むのは「企業法人における人材育成」だ。「様々な企業がDX人材の育成に悩んでいます。大学として、また、二百数十社を超える企業にもCloud Campusやコンテンツを提供する事業者として、次はそこが大きなマーケットではないかと思っています」と川原氏。「単なるコンテンツ提供ではなく、現場の方々のITスキルをどのようにアセスメントし、その結果をもとにどのようにリスキリングすればより実務的な高度専門人材として育成できるのか、企業と共に分析し実践していきたい」とさらなる進化を見据えている。 (文/浅田夕香)オープンバッジマップ特集1若者はなぜ移動するのかネットワークネットワーク(卒業研究)ネットワーク基盤技術職IT総合学基礎テクノロジー基礎Ⅰテクノロジー基礎Ⅱセキュリティソフトウェアセキュリティ(卒業研究)ソフトウェア(卒業研究)情報専門職システムセキュリティエンジニア/プログラマー数学基礎AI管理AI(卒業研究)管理(卒業研究)AIエンジニア/データサイエンITプロジェクトティストマネージャビジネス基礎起業経営起業(卒業研究)経営(卒業研究)経営者/起業家ITビジネスコンサルタント

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