10より高度な半導体技術者・研究者の輩出を目指した大学院の設置出典:第3回デジタル人材育成推進協議会資料より編集部にて作図【修士】 半導体・情報数理専攻 入学定員120名 ※既存の専攻からの振替(数理情報系)50名+定員増70名 【博士】 半導体・情報数理専攻 入学定員22名 ※既存の専攻からの振替22名(情報系から5名+他分野から17名)半導体デバイス工学課程入学定員20名(工学部課程制) 情報融合学環 入学定員60名(学部等連係課程)3年次編入学 20名増 ※令和5年定員増令和6年に半導体デバイス工学課程に定員割当DS総合コース DS半導体コース 識を必要とする学部の設置は、総合大学として半導体人材の裾野を広げる意味でも重要だ。「ご存知の通り半導体というのは国の戦略物資。食料と一緒で、半導体がなくなったらわれわれの生活は維持できません。その点で日本はこれまでのところかなり心細い状況でしたが、TSMC(JASM)の熊本進出をきっかけにして、この流れをきちんとサポートしようという国策になった。すると多くの人材が毎年必要になってくるわけです。そういった人材をきちんと恒常的に輩出し続けるためには、やはり地元の熊本大学が真っ先にそこに貢献しなくてはいけないという責務はありました」(井原氏)2024年の学士課程の新コース設置に加え、25年4月には大学院自然科学教育部「半導体・情報数理専攻」も新設が予定されている。「半導体製造に関わる技術者、研究者のボリュームゾーンはやはりマスター修了者が多い。より先端研究に携わる高度情報専門人材の輩出のために大学院を同時に計画することは必然でした。ハイレベルな教育研究環境を準2025年4月に設置予定。高度な半導体デバイス工学の基礎学力を培い、国際的な研究能力を備えた人材育成を目指す新しい大学院の専攻。三次元実装技術の高度化を目指し、地域企業と連携した共同研究型インターンシップや、海外大学等のトップレベル人材による特別講義等を実施予定。2024年4月創設。国内の大学で初の「半導体技術者・研究者」育成に特化した学士課程。半導体の専門領域を軸にしつつ、必要な学問については既存の学科(材料・化学・電気・電子・情報・機械等)の枠を超えて学修する。工学部の中の1つだが、他学科の学びも乗り入れるため「学科」ではなく「課程」という名称に。2024年4月創設。理系・文系を問わず、グローバルな視野を持つデータサイエンティストや技術者、研究者を目指す人材の育成を目指す学士課程。データサイエンスの応用領域は自然科学のみならず、人文社会分野にも幅広く関連してくることから、文理融合型の学びが特色。図4 熊本大学が新設した半導体を研究できる学部・大学院大学院自然科学教育部 工学部半導体デバイス工学課程(学科相当)情報融合学環(学部相当)ろん一般のメーカーでも引っ張りだこになるでしょう。データサイエンスは半導体産業も含め、あらゆる産業をカバーする大きな傘。その大きな枠組みを表すために情報融合学環という名称が作られました」(井原氏)DS半導体コースはデータサイエンスのなかでもどのような違いがあるのだろうか。「半導体の製造現場では数千回、数万回と精細な作業がものすごい速さと回数で行われています。その三次元の微細加工の製造過程にデータサイエンスを活用することができれば、プロセスの数をぐっと減らすことも考えられるでしょう。製品の不良品の発生を減らして歩留まりが上がり、それによってコストが下がるといった製造の効率化等にデータサイエンスを活用できるプロセスエンジニアの育成を狙っています。工学部の半導体デバイス工学課程は製造過程に関わる基盤的専門知識を備える学生を育てるので、それぞれ目的の違う人材を育成していきます」(井原氏)情報融合学環では文理融合型の入試が行われており、文系の学生でも挑戦することができるのも特徴だ。地元の半導体産業企業に就職する人は、いわゆる工学部の電気電子系の人だけではなく、文系の人も多い。理系と文系の知
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