カレッジマネジメント242号
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13日本の国際競争力向上にも寄与するロボット・ドローン産業等の振興12市町村の移住施策の支援と移住・定住の促進に向けた課題解決に取り組む。を中心に、5本柱(図2)で事業を推進しています」と説明する。2019年にはイノベ構想を基軸とした産業発展の青写真として、①あらゆるチャレンジが可能な地域 ②地域の企業が主役 ③構想を支える人材育成 の3つが施策の柱と定められた。イノベ構想の進捗については、国や県、市町村等の関係者で構成される福島イノベーション・コースト構想推進分科会で、構想の進捗状況や課題が共有され、今後の方針について議論が交わされている。ここでは特に、次世代産業として振興するロボット・ドローン産業についてご紹介したい。次世代産業振興のために大きな役割を担うのが、陸・海・空のフィールドロボットの一大開発実証拠点であるRTFだ。インフラや災害現場等、様々な使用環境を再現したフィールドで、ロボットの性能評価や操縦訓練等を行うことができる。国が目指すSociety5.0社会の実現、サイバーとフィジカルの融合という概念にはロボット技術が不可欠だが、ロボット技術の実用化・事業化にはその性能を実証できるフィールドが極めて重要である。RTFはそうした経緯から2020年に全面オープンした施設であり、次世代産業振興と震災復興のシンボルでもある。なお、南相馬市はRTFの周辺市内でも社会実用化を見据えた実証実験フィールドを提企業誘致、実用化開発や事業化の支援、企業間マッチング機会の創出等、産業集積を促進する取組を実施。企業間マッチング拠点の活用や地域の新たな魅力創造等、交流人口の拡大に向けた取組を実施。農業体験と名産品の開発(南相馬市)情報発信ポータルサイト企業立地セミナー拠点の視察ツアー(川俣町)総理との車座(センター長出席)浜通り地域等での大学等の教育研究活動や、初等中等教育でのイノベーション人材育成を支援。イノベ構想の各拠点について、運営を受託。拠点の利活用について県内外にPR。シンポジウムの開催など、総合的な情報発信を推進。供しており、地域を挙げて新たな技術の社会実装に貢献するスタンスであるという。RTF副所長の若井 洋氏によると、RTFには主に3つの活動機能があるという。まず、前述した目的に即した「研究環境の提供」だ。「我々の直近のミッションは福島の経済的・産業的復興であり、そのための関連産業集積・振興を担います。一方、ロボット・ドローン産業全体においてもRTFのような実証フィールドが果たす役割は大きい。ロボット・ドローンが社会実装される状態を作るという、日本の国際競争力向上に貢献する役割も同時に担っています」。開発拠点である以上、大事なのはシーズを持つ研究機関との関わりだという。RTF内には研究室を多く配置した研究棟があり、複数の高等教育機関が入居しているほか、ロボット・ドローン産業において中核となるベンチャー企業の利活用も多い。シーズの社会実装プロセス検討や連携・横断を進めやすい環境だ。今後は2023年に国が設立したF-REI(福島国際研究教育機構)等とも連携して研究開発を行っていきたいという。「知と産業の集積が同時並行で行われ、地場産大学と地域の連携(東京大学×新地町)ICTを活用した水田管理実習福島ロボットテストフィールドシンポジウム(相馬農業高校)東日本大震災・原子力災害伝承館イノベ機構のSNS①産業集積③交流人口の拡大ふくしま12市町村移住支援センターの運営図2 福島イノベ機構活動の5本柱②教育・人材育成④拠点施設の管理運営⑤情報発信特集1● 産学官共創の未来

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