カレッジマネジメント242号
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21産学官連携の推進プロセスを支える体制・仕組みにおける要諦密な連携による産学官連携の文化醸成─要諦④には、創出した「知」や構築したスキームを活用して新たなパートナーを獲得することや、既存パートナーと新規テーマ探しの枠組みを構築することが示されています。共同研究を1回で終わりにするのではなく、成果を次につなげるということです。創出した「知」や構築したスキームを最大限活用できる新しい企業を獲得していくには、研究者はもちろん、産学連携コーディネーターやURAが「この『種』があるならば、次はどこに行けるだろうか」という目線でパートナー企業候補を探していくことが重要です。日頃から成果を可視化して発信し、それをもとに市場を俯瞰する役割の人間が連携相手を探すことが大切になります。また、既存のパートナーとは研究成果をもとに、「次の『種』はどこにあるだろうか」という目線で、別のテーマや研究領域をプロジェクトの期間中から、継続的に探索していくことも大切です。1)プロジェクトにおける方向性や戦略を決定するための委員会。通常はプロジェクト責任者等の高い階層にいる執行部や管理職で構成される。要諦④新規パートナー探しと既存パートナーとの関係の深化要諦④次に、体制・仕組みにおける5つの要諦(図3)である。 要諦⑤トップダウン+現場レベルの─要諦⑤には、組織間でトップが密に連携し、情報を各組織へ落とし込むこと、現場で密なコミュニケーションがとれる仕組みを用意することが示されています。ポイントとなるのは、産学官連携に関する全学戦略、例えば「産学官連携を◯件増やす」「今後◯年間で外部資金の獲得金額・件数をこれだけ伸ばす」「そのためには◯◯の領域でこういう取り組みをしていく」といった具体的な戦略と、「組織」対「組織」の産学官連携が紐づいていること。そして、それと連動した取り組みについての方針を大学執行部が示していくことです。加えて、取り組み方針に沿った組織をしっかりと作り、各組織がサイロにならずに横串を通せるような情報連携やコミュニケーションの場を設けることも重要です。要諦⑤特集1● 産学官共創の未来

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