カレッジマネジメント242号
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43多様性がイノベーションを起こす Ⅰ 企業等における女性活躍の一層の推進(1)企業における女性の採用・育成・登用の強化(2)女性起業家の支援(3)科学技術・学術分野における女性活躍の推進(4)職場におけるハラスメント対策の強化等 Ⅱ 女性の所得向上・経済的自立に向けた取り組みの一層の推進(1)所得向上、リスキリングの推進(2)仕事と育児・介護の両立の支援(3)仕事と健康課題の両立の支援(4)地域における女性活躍・男女共同参画の推進上の問題が招く、女性の自信のなさ。「例えば、昇進の要件として男性は潜在的なスキルも評価されるのに対して、女性は顕在化された実績のみを評価される傾向があります。マジョリティが構築してきたルールのなかでマイノリティが認められるには、マジョリティ以上のハードワークと成果が求められる、この構造の問題が女性の自信を奪っています。ルールを変えるためには、作る側にマイノリティである女性リーダーを増やしていく必要がある。男性と比較して女性に圧倒的に不足している、学習機会、経験機会、挑戦機会、成長機会を恣意的に与え、女性リーダーを育成することが日本の喫緊の課題でしょう」。女性役員比率の目標値を達成するには、男性中心の組織のなかでも管理職になり得た「スーパーウーマン」以外の女性達を候補へと押し上げていかなければならない。「パレートの法則に当てはめた時、どんなシステムのなかでも管理職として適応できる2割が、従来のスーパーウーマン管理職でした。残りの8割は、既存のシステムに違和感や抵抗感を覚える女性達です。この8割の女性はさらに、たとえ環境が改善されたとしても管理職になること Ⅲ 個人の尊厳と安心・安全が守られる社会の実現(1)男女共同参画の視点に立った防災・復興の推進(2)「女性・平和・安全保障(WPS)」の取り組み強化(3)配偶者等からの暴力への対策の強化(4)性犯罪・性暴力対策の強化(5)ハラスメント防止対策(6)困難な問題を抱える女性への支援(7)生涯にわたる健康への支援(8)夫婦の氏に関する具体的な制度のあり方 Ⅳ 女性活躍・男女共同参画の取り組みの一層の加速化(1)男女共同参画の視点に立った政府計画の策定等の推進(2)政治・行政分野における男女共同参画の推進(3)国際的な分野における女性の参画拡大を望まない2割と、環境が整えば管理職になってもよいと考える6割とに分かれます。30%の目標を達成するためには、この6割の女性達を管理職候補として育成し、潜在能力を発揮できるよう、会社の風土と、成長する機会提供といった環境を変えていく必要があります」。日本の女性のポテンシャルは高い。「ジェンダー・ギャップ指数で、日本は『経済』『政治』の指数は低いが、『教育』『健康』は世界トップクラス。有能で健全な女性が多くいるにも拘わらず、政治・経済の世界で活躍しきれていない。ましてや日本の労働力人口は減少しており、活用しない手はありません。製造業が主流だった過去とは打って変わり、知的創造が求められる社会においては、女性が価値発揮できる領域はたくさんあります」。なかでも日本市場を牽引するサービス業との親和性は高い。「女性は男性と比べて『能力を活かす』仕組みが整っていない。活かすには、潜在的な能力を発揮し、顕在化させる場や経験が必要です。サービス業には、細やかな気配りや居心地の良さといった形のない価値が求められるため、女性がマイノリティ故に後天的に培った高いコミュニケーション力を顕在化し、能力を発揮できる好機。女性が能力を活かす仕組みを作ることが、イノベーションにもつながります」と小早川氏は話す。というのも、「イノベーションは『既存の知』と『新しい図表1 内閣府 女性活躍・男女共同参画の重点方針2024(女性版骨太の方針2024)のアジェンダ特集2● 女性活躍推進と女子大学

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