51企業との関係性がリカレント教育課程に発展ジェンダースタディーズプログラムの可能性念で開講時から続けていただいている」(竹安学長)。プログラムの受講者数を見ると、例えば今年度の入門科目の登録者数は100名を超え、活動先の用意に苦労するほど盛況だ。市民に感謝されることで「また行きたい」と次にステップアップする効果を生んでいる。産学連携講座は受講希望者が毎年400名を超えるので、抽選で100〜150名程度に絞る。学生だけではない。授業に取り組む姿勢やレポートの内容が優秀で刺激になると、講師からの評判もすこぶる良いという。企業と構築した関係性が活かされ、2018年度からは「女性のためのリカレント教育課程」もスタートした。今年度は①ブラッシュアップコース、②女性のための実践・リーダー育成コース、③マネジメント入門コースの3コースが開講。①ブラッシュアップコースの今年4月時点の就業率を見ると、受講者の87.5%が無職から、修了後は75.0%が就労者と、雇用創出を後押ししているのがわかる。現在「第2次グランドビジョン」(2020-2029)が進行中で、2025年度には「ジェンダースタディーズプログラム科目名入門科目連携活動入門 地域連携講座A1地域連携講座A2地域連携講座A3地域連携講座 地域連携講座B1地域連携講座B2地域連携講座B3産学連携講座A1産学連携講座 産学連携講座A2産学連携講座B1 図表1 女性地域リーダー養成プログラム 2024年度開講科目(抜粋)連携活動事始め〜連携活動にチャレンジ〜 ①「七條大橋のお掃除と交流会」、②五条坂茶わん坂ネットワーク主催「わん碗ONE展開催準備への協力」、③祗園新橋景観づくり協議会主催「祗園新橋の落ち葉掃き」、④祗園新橋景観づくり協議会主催「お火焚祭 準備、祭事・後片付け」日本のジェンダーギャップの原因把握。各業界で活躍する先輩の話を聴きキャリアについて考える 地方公務員、アミューズメント業界/開発企業、人財開発、営業、IT企業、大学職員、国連職員、ホテル/支配人、起業サービス&ホスピタリティ業界(航空業界・ホテル業界・放送業界)をフィールドワークで理解する(大妻女子大学提供)第一線で活躍する食のプロフェッショナルの講義と調理実習を通じ、食の基本的理解と価値観を醸成する フランス料理/パティシエ(オテル・ドゥ・ミクニ・三國清三/浅井拓也)、調理師学校教授(服部学園・平塚未来)、和ビーガン料理(ベス企画・本道佳子)、プロデューサー(三菱地所・井上友美)(大妻女子大学提供)就職・結婚・出産・育児等女性のライフイベントとそれに伴うリスクを理解する行政や企業、各種組織の実務担当者がゲストスピーカーとして京都の社会や産業の実態を講ずるオムニバス形式の授業 京都市役所、東山区役所、京都刑務所、京都保護観察所、東山税務署、東山区社会福祉協議会、ハイアットリージェンシー京都、招徳酒造、京都銀行、京都市中央卸売市場、朝日新聞社京都市で災害、子育て、観光、産業の各分野の実務を担っている専門家の講義を受講し、京都市の課題についてレポート一力 知一(客員教授) 論理的思考、仮説思考、ビジネス戦略構築フレームワーク等を学び、プレゼンテーション実習野村證券(株)(寄附講義) 証券・金融市場について知識を深め、社会全般についての教養を習得する(株)朝日新聞社(寄附講義) 新聞を通じて現代社会の諸問題について理解を深め、社会に対する問題意識を養う(副専攻)」の開講を予定している。運営組織のジェンダー教育研究所を2022年10月に立ち上げた。「日本の女性の就業を考えたときに、子育て支援制度はしっかりしているが、一番の問題は女性の内面化しているジェンダー、つまり妻や母としての性別役割、分業意識が壁になり、成果が出ていないと分析している。」(竹安学長)女性議員率10%というアジアでも最低水準の数値を例にとり、アファーマティブアクション(積極的格差是正)をしなかった日本が世界から取り残されてしまったと危惧する。そして女子大こそが教育におけるアファーマティブアクションであり、学生達が自分を縛っていた女らしさの呪縛から解かれて、自分の能力をのびのびと発揮する、女子大学の教育の特徴というのは、まさにそこにあると強調する。「日本だからこそ女子大学は必要だと私は捉えています。その点を我々はこれまできちんと自覚、言語化しないで来たところがある。少人数でアットホームというようなレベルではなく、きちんと理論的に言語化して、意識的に教育していこうというのが、ジェンダースタディーズプログラムを立ち上げた理由の一つです。」(竹安学長)学内の教員にもそれをビジョンとして浸透させていく。でなければ、女子大学の存在理由はないと言い切る。「日本社会を救うのは女子大学です。まじめに女性の教育を(文/能地泰代)やっています」と笑顔を見せた。 概要特集2● 女性活躍推進と女子大学
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