カレッジマネジメント242号
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54理系の入学定員増加とDXハイスクール#11DXハイスクールで求められる取り組みリクルート カレッジマネジメント242 │Oct. - Dec. 2024を含む通信機器整備、理数教育設備整備、専門人材派遣等業務委託費等が示されている。これらを活用して採択校での理系進学者は大幅に増える見込みである。「経済財政運営と改革の基本方針2024」では、「DXハイスクール事業の継続的な実施等による初等中等教育段階における探究的・文理横断的・実践的な学びの推進や理数系教育の推進、情報教育の強化・充実とともに、成長分野への学部再編等や半導体等の先端技術に対応した高専教育の高度化・国際化を始めとする大学・高専・専門学校の機能強化を図る」としている。すなわち、国の方針として、今後もDXハイスクール事業を継続し、これを高等教育の機能強化、情報産業の発展につなげることになっている。DXハイスクールで求められる具体的な取り組み例としては、以下のようなものがあり、これらを行うために、遠隔授業などの手法を取り入れることも明記されている。・情報Ⅱや数学Ⅱ・B、数学Ⅲ・C等の履修推進・情報・数学等を重視した学科への転換・コースの設置・デジタルを活用した文理横断・探究的な学びの実施・デジタルものづくりなど、生徒の興味関心を高めるデ (一社)デジタル人材共創連盟 代表理事京都精華大学メディア表現学部 教授石川県の公立学校に教諭として勤務後、石川県教育委員会を経て文部科学省に高等学校情報科担当の教科調査官として勤務。新学習指導要領を取りまとめたあと、情報Ⅰ・情報Ⅱの教員研修用教材をまとめる。情報活用能力の育成、GIGAスクール構想等の情報教育の施策に携わる。文部科学省では、情報・数学等の教育を重視するカリキュラムを実施するとともにICTを活用した文理横断的な探究的な学びを強化する学校等に対して、そうした取り組みに必要な環境整備の経費を支援する高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)を開始した。その意義についてご寄稿いただいた。政府はデジタル人材が2030年に約79万人不足すると推定し、理系を専攻する学生を2032年度までに5割に引き上げる目標を掲げている。このためには、大学等の理系の入学定員を10万人規模で増やす必要がある。文部科学省は、特定成長分野への学部転換等の改革を促す「大学・高専機能強化支援事業」で、3000億円の基金を活用して「デジタル」「グリーン」等の人材育成を継続的に支援している。これにより、2028年度までに理系学部の入学定員は1万9千人増える。高等学校では、理系学部への進学者を増やす方策の一つとして、「DXハイスクール」が始まった。「DXハイスクール」の正式名称は、「高等学校DX加速化推進事業」という。この事業は、「情報、数学等の教育を重視するカリキュラムを実施するとともに、ICTを活用した文理横断的・探究的な学びを教科する学校などに対して、そのために必要な環境整備の経費を支援する」ものである(図1)。令和6年度は、1010校の公立・私立の高校等に、それぞれ約1000万円の補助金が交付された。総額は100億円である。支援対象としては、ICT機器整備(ハイスペックPC、3Dプリンタ、動画・画像生成ソフト等)、遠隔授業用鹿野利春(かの としはる)による新たな価値創出デジタル人材育成の最前線DXハイスクールの意義とデジ連の取り組み

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