カレッジマネジメント242号
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と働く学ぶ4564きっかけは広報部門職員の提案活動を通じて自信がつき、顔つきが変わる戸板女子短期大学は、実習や実技系の授業が多い短大でありながら、PBL等の産学連携教育を数多く実践している。白川はるひ学長は、女性が長く働くようになっていることがその背景にあると語る。「本学でも、一生働きたいという学生が年々増えています。そういった学生が、例えば卒業当初はセールス等の現場にいても、ゆくゆくは企業経営の基幹的なところで働ける力をつけていってほしい。そのために、産学連携のPBLを通じて社会人の基礎力や、ビジネス的なものの考え方を、しっかりと学生に学ばせて、社会に送り出していきたいと思っています」。産学連携の取り組みは10年ほど前、服飾芸術科の学生を大規模ファッションイベント「東京ガールズコレクション」にスタッフとして参加させることから始まった。当時、直接動いたのは広報部門の職員だった。金井裕太学長補佐は、「受験生を集めるためにも、魅力的な学びの機会を作ろうというのがスタートでした」と振り返る。授業内外を問わず産学連携を拡充していく過程でも、企業出身の職員の力が大きかったという。一方で学長を中心に教員研修を増やし、教職員同士で自分が関わるプロジェクトについて発表しあう場を設ける等、多くの教員が積極的に産学連携に関われるようにしてきた。現在、約400人の1年生全員が、必修の「戸板ゼミナール」で産学連携の企業コラボに関わるほか、2024年度に選択科目として単位化した10個の「TOITAプロジェクト演習」、産学連携が組み込まれた個別の授業やゼミ、さらに課外でも企業コラボが多数実施されている。「全員の必修は1つだけですが、1年に3個も4個も産学連携に取り組む学生がいて、そんな学生は1年で見違えるほど成長します」(金井学長補佐)。それほどに多くの学生が積極的に取り組むのには、学生募集時から始まる動機付けがある。「オープンキャンパスで、学生自身が生き生きとプロジェクトに取り組んだ様子を語り、高校生がそれに憧れ、半年後の自分の姿をイメージして、入学を決めるということはあります」(金井学長補佐)。入学式でも先輩が「チャレンジしないと損だよ」「自分はこんなに成長したんだよ」とプレゼンテーションして、新入生のモチベーションを高めている。「学生が合言葉のように言うのが、『2年間戸板にいたら挑戦しないともったいない』です。そういう空気感をもっともっと作れたらと思います」(白川学長)。昨今、学生募集停止を発表する短大が多くなっているが、学生募集も順調だ。学長白川はるひ 氏学長補佐金井裕太 氏をつなぐ多くの産学連携プロジェクトで、長く働く女性のキャリア形成を支援戸板女子短期大学

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