カレッジマネジメント244号
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特集1機会としての通信教育大手前大学通信教育課程の沿革DATA通信教育課程開設2010年4月設置主体学校法人大手前学園現代社会学部現代社会学科(1年次500名、3年次編入500名)設置学部・定員在籍学生数3378名(2024年5月1日時点)オンラインキャンパス「el-Campus」のトップページPART331必修科目を撤廃し学生は170の科目から自由に履修。授業づくりと更新を専門スタッフが二人三脚で支える必修科目を撤廃し170の科目から自由に履修教員とコンテンツ制作の専門家集団との二人三脚Case_1大手前大学リクルート カレッジマネジメント244 │Apr. - Jun. 20252010年通信教育課程開設2013年東京会場でのスクーリングを開講1年次、3年次編入に加え2年次・4年次編入開始2014年正科生10月入学募集開始必修科目を設けない完全自由選択制導入岡山会場でのスクーリングを開講日本語教員養成課程(旧基準)設置2015年札幌、仙台、名古屋、福岡会場でのスクーリングを開講2016年基礎ゼミナールを開講2017年アカデミック・スキル科目を開講日本語教員養成課程(新基準)設置社会調査士資格導入2018年デジタルクリエイティブプログラム導入公務員試験対策プログラム導入ライブ授業(リアルタイムオンライン)運用開始2022年看護学プログラム導入2023年就職活動準備プログラム導入大手前大学 通信教育部長・経営学部 教授坂本理郎 氏大手前大学 通信教育部事務室 室長檀野光代 氏み入れ方まで、どうすれば学習効果が高まるのか相談しながら制作していきます。もちろん作って終わりではなく、教員からも受講生からも声を聞いて、『ここは字幕があったほうがいい』『ここは順序を入れ替えたい』等と要望を収集。優先順位をつけ改修を進めています。新規制作と改修のための予算を毎年2000万円以上確保し対応しているのです」(檀野氏)。双方向性の担保にも力を入れる。「学生の学びを止めないよう、レポートへのフィードバックや授業内容への質問には先生方が迅速に対応。他の質問は我々スタッフが一両日中には回答します。待たせないっていうところが、親切に対応するっていうのと同時に、学生の満足度の高さの理由だと考えています」(檀野氏)。自由すぎて履修科目が選べないということはないのだろうか。「受講生ごとの目的に応じて履修モデルを作っていますので、まずはそれを参考にしてもらう。各科目にはレベルナンバーをつけて道しるべとし、学んでいくうちにやりたいことが見つかったらまずは〇番台の科目から、というようにアドバイス。学びのコツ的なものをLMS(Learning Management System) の中で提供したり、学生同士の情報交換の場で先輩から教えてもらえるようにしたり等、個々の学生のニーズに応えられるよう丁寧にサポートしています」(坂本氏)。「今後は『この分野なら大手前の通信』、というブランドを確立していきたいですね」(坂本氏)。大手前大学の通信教育の特徴の一つは、必修科目を設定せず、学生は自分のニーズに合わせて自由に履修科目を選ぶ完全自由選択制をとっていること。その狙いを、通信教育部長の坂本理郎教授、通信教育部事務室の檀野光代室長に聞いた。「我々がターゲットとする社会人は、自分自身のニーズを理解されている方。彼ら彼女らの、今学びたいものを学びたい、という声にまっすぐ応えること。建学の精神『STUDY FOR LIFE(生涯にわたる、人生のための学び)』を実現するためにも、もちろん学生募集の面でも、この方法が最適と考えたのです」(坂本氏)。「開設当初は必修科目を設けていました。しかし、例えば英検1級をお持ちの方も、ほかに学びたいことがあるのに英語を履修しなければ卒業できない、そういう設計でした。そこで、完成年度を経た2014年に制度を改革、必修科目を撤廃したのです。そののちは日本語教員や看護学等、毎年のように幅を広げていきました」(檀野氏)。開設科目の分野は多岐にわたるが、闇雲に開設しているわけではない。「本学の通学制がやっていないことには手は出していません。先生方が自らのご専門のなかでとらえた社会のニーズがベース。受講生から『大手前さんって国際看護学部ありますもんね』と信頼が得やすいという利点もありますね」(坂本氏)。オンライン授業の質向上への意欲は高い。「本学はグループ会社として授業コンテンツの制作を専門的にサポートする制作会社を設立しています。これは通信教育部の開設当初からのこと。一つの授業を新しく作るときには、教員一人に対して制作会社のインストラクショナルデザイナーが一人必ず伴走。骨組みの設計から教材、ディスカッションの組

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