カレッジマネジメント244号
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日本全国、世界中にネットワークが広がる。同じエリアの仲間との深い絆リアルでのディスカッション通学・オンライン統合プログラムの概念図リクルート カレッジマネジメント244 │Apr. - Jun. 2025特集1機会としての通信教育DATAオンラインプログラム開設2015年4月(大学院の開学は2006年4月)設置主体グロービス経営大学院設置研究科・定員経営研究科経営専攻(1000名)※英語プログラムを含む在籍学生数2526名(2024年度)※英語プログラムを含む通学とオンライン、自由に選択できる。通学時間が必要ない地域を越えて集まる学生の多様性チャットでクラス全員が意見を共有PART335学生からの声で通学とオンラインの課程を統合議論の場づくりと学生同士のネットワーキングを丁寧にサポート場づくりにも学生同士のネットワーキングのためにも専門のスタッフを配置オンライン課程開設のための周到な準備と学生から求められた統合Case_3グロービス経営大学院大学オンラインクラスの様子グロービス経営大学院大学経営研究科研究科長(日本語MBA)学校法人グロービス経営大学院常務理事君島朋子 氏オンラインMBAグロービス経営大学院大学がオンラインプログラムを開設したのは2015年。コロナ禍への対応を経て、現在は通学課程とオンライン課程を統合。これまでの経緯について研究科長の君島朋子氏に聞いた。「開学当時、新潟などから新幹線で東京まで通学されていた方も珍しくありませんでした。時間的にも金銭的にも大変な負担です。校舎を増やしましたがそれでも大都市圏のみ。地域による格差なく学んでもらうため、オンラインプログラムの検討は必然でした」(君島氏)。当時のオンライン学習は一方通行で動画を流すのが一般的。「唯一絶対の正解がない経営の世界において、我々が目指すのは、実際に経営に活用できる力を身につけていただくこと。皆さんが自分の頭で考えて議論する場が作れなくては意味がない。そこで、教員がティーチングプランを全部作り替え、同時双方向での議論ができるよう工夫を重ねました。何度も模擬授業を繰り返し、これなら、と確信できたのが2015年だったんです」(君島氏)。学生からは熱を持って歓迎された。「今まで大変だった、グロービスがオンラインを始めてくれて本当にうれしい、と。自分達で『オンライン十か条』を作って共有したり、良さを広めたいと学生募集に積極的に関わっていただけたり。教える側としても心から楽しい経験でした」(君島氏)。コロナ禍では通学課程を即オンライン化。学びを中断させることはなかった。「この時も学生が大きな役割を果たしてくれました。同じクラスに参加している通学課程の学生に対し、オンラインの学生がチャットの書き方から声の出し方といったことからオリエンテーションしてくださいました」(君島氏)。外出禁止の緩和後、学生からオンラインで続けたいという要望が多く寄せられた。「もう教室だけ、オンラインだけという世界観じゃなくなったということです。それまでもデジタル化を進めていたこともあり、統合は非常にスムーズでした」(君島氏)。学生からの強力な支持の源となっているのは、学生の学びを支えるスタッフの存在だ。「オンライン授業ではクラスが始まる前に時間を取り、議論が活発になるよう『地ならし』をしています。音声や画像の確認だけではなく、『今日はアメリカからご受講のようですが今何時なんですか』『○○さんは今チャットにこんな投稿してくださいましたね、××さんの参考になるのではないですか?』というように」(君島氏)。「我々の教育理念には能力開発、志の醸成とともに、ネットワークの構築があります。そこで、学生同士のネットワーキングにも専任のスタッフを配しています。一生懸命学生の声を聞いて、学内、修了生コミュニティーのメンテナンスを行っている。デジタルでの接点が増えている今、必要性が一層高まっている役割です」(君島氏)。2017年に「グロービスAI経営教育研究所」を設立。生成AIを用いた対話型復習ツールやレポート分析ツールの導入といった取り組みも進む。「これまで蓄積してきた授業データを資産に、さらに教育の質を上げられるよう研究を進めています」(君島氏)。通学MBAハイブリッド型MBA

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