カレッジマネジメント244号
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特集1機会としての通信教育滞在する8拠点目とすることを発表している。そうなると、オンラインという手段でも高いレベルで学べるということが、当たり前と捉えられるようになる時代が到来する可能性がある。ただ、「第2のミネルバ大学」は現時点では出現しておらず、今後の動向が注目される。37リクルート カレッジマネジメント244 │Apr. - Jun. 20252025年度の新設大学は2校、いずれも通信教育課程となっており、入学定員の合計は3850人となる。通信制学部の開設も増加している。これまでの大学の通信教育課程は社会人がメインターゲットだったが、新設大学や学部では高校生の出願も多くなっているそうだ。既存の大学にとっては、想像しなかった競合が表れた状況と言えるだろう。拡大を続ける通信教育課程だが、課題もある。戦後、目的意識の明確な社会人が、働きながら学ぶためにスタートした通信教育課程。いつでも、どこでも、安価に、学ぶことができることが特徴である。そのため、質保証のあり方は、入口ではなく出口の質保証である。入学試験がなく、4年間という期間にとらわれず、厳しい単位認定を積み重ねて卒業する。入学試験はなく、4年間での卒業率は高くない。一方、今後は高校卒業から通信教育課程に直接入学する学生が増えていくことが想定される。いつでも、どこでも、安価で学べるというメリットは社会人と同様だが、あまり学ぶ目的意識が醸成されていない学生に対して、どのように厳しい単位認定を求めるのか、学びに向かうモチベーションを高めるためのサポート、学修支援体制は十分か。このような社会人とは異なる学生に対して、「質」をどのように担保していくのか。社会人とは異なる対応が必要になるかもしれない。2014年に開設されたアメリカのミネルバ大学は全寮制の4年制大学だが、キャンパスを持たず、学生は世界7都市を移動しながら、各都市でプロジェクト学習を経験する。授業は全てオンラインだが、手厚いサポートで非常に高い評価を得ている。このミネルバ大学は、東京を学生が

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