学校教育法の改正内容リクルート カレッジマネジメント244 │Apr. - Jun. 2025文部科学省総合教育政策局生涯学習推進課専修学校教育振興室長Contribution寄稿専修学校は、全国約3000校で約60万人が学ぶ、実践的な職業教育機関である。学校教育法第124条に規定される教育機関であり、他の学校種と比較して教育課程の編成や教員体制等に関して弾力的な教育を行うことが可能となっている。専修学校のうち、特に専門課程(以下「専門学校」という)は、大学等に次ぐ高校を卒業した者の進学先となっており、社会の変化に即応した実践的な職業教育機関として、医療、福祉、工業等をはじめとする職業に直結する様々な分野において、社会基盤を支えるために必要不可欠な人材を輩出している。専門学校は、現在は高等教育機関として認知されているが、昭和51年(1976年)の制度制定当初は必ずしもそういった位置づけではなく、専修学校全体として初等中等教育機関の制度の多くを準用する形で制度設計がなされていた。本年で制度創設五十周年を迎えるなか、職業教育を担う機関として専修学校の重要性にかんがみ、そのさらなる振興を図るため、専門学校を法制度的にも高等教育機関であることを明確にすること等を目的として、令和6(2024)年6月に学校教育法等の改正が行われた(令和8年4月1日施行)。今回の改正内容は、他の高等教育機関との制度的整合性を図るため、①専門学校の入学資格について、大学の入学資格と同様の規定とし、在籍者の呼称を「生徒」から「学生」に改め、②専修学校の学習時間に関する基準を授業時数だけ40でなく単位数により定めることができるようになった。この点については、今後、専修学校設置基準等の改正を行い、専門学校は単位制に限ることとし、大学等と同様に修業年限×31単位以上の単位数を修了認定の要件とし、また、専門学校の実態を踏まえて、学年制を選択できるようにする予定である。また、③一定の要件を満たす専門課程を「特定専門課程」とし、これを修了した学生には大学編入学資格を認めるともに、専門士の称号を付与することができるようになった。これまでは、文部科学省の告示に基づく専門士及び高度専門士の称号を出すことができる学科の文部科学大臣認定制度を設けていたが、今回の改正により専門士については法律で定め、高度専門士については、今後学校教育法施行規則を改正し、同規則で規定する予定である。なお、特定専門課程の一定の基準とは、修業年限が2年以上でかつ課程の終了に62単位以上を必要とすることとする予定であり、②の改正と相まって、結果的に全ての2年以上の専門課程の昼間学科は特定専門課程となることから、従前の専門士の認定制度は廃止される予定である。また、④特定専門課程のある学校には、短期大学や高等専門学校と同様に専攻科を置くことができるようになり、さらに基準を満たしたと文部科学大臣が認定する専攻科については、大学院入学資格を付与されることとなった。この基準は、専門課程と専攻科を合わせて修業年限が4年以上であり、かつ、専門課程と専攻科で体系的な教育課程が編成されていること(看護師と助産師等国家資格に係る法令等にもとづき関連する資格を取得できる場合)等としている。最後に、⑤教育の質の保障の観点等から専修学校に大学と同等の項目での自己点検専門学校に関する法改正のポイントと関連施策米原泰裕
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