カレッジマネジメント244号
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特集2専門学校 進化のベクトル47専門学校の現在地「中身」職業教育の変化①進化し続ける職業教育6.76.56.38.410.26.34.132.236.5文部科学省令和5・6年度学校基本調査より作成関係分野に就職令和3年度間(全体)令和4年度間(全体)令和5年度間(全体)工業関係農業関係医療関係衛生関係教育・社会福祉関係商業実務関係服飾・家政関係文化・教養関係非関係分野に就職63.750.4就職以外72.075.675.275.477.289.586.089.176.413.2リクルート カレッジマネジメント244 │Apr. - Jun. 2025(%)21.217.918.616.212.61.49.12.611.42.38.617.3図表5 専門学校卒業生の就職率(分野別/令和5年度間)学部等の大学志望層増加からか、「土木・建築」(工業)、「法律行政」(文化・教養)が学生数を減らし続けている。専門学校の学生数増減の要因は複雑化しているが、より先進的で能動的な変化対応が必要とされている。多くの専門学校は、「職業に必要な実践的かつ専門的な能力を育成(職業実践専門課程定義抜粋:平成25年文部科学省告示)」等を目指し、機敏に柔軟に教育を進化させている。昨今では、DX進展に伴うIT系新設改組が全国の専門学校で著しく、AI、IoT関連をはじめeスポーツ、ホワイトハッカー等、グローバルなトレンドや課題にも逸早く対応した教育ソフトを開発・成長させ、次世代人材を養成している。専門学校での職業教育が、未来産業や新しいマーケット拡大に貢献していることは想像に難くない。設置基準・認可主体・プロセス等、大学との制度的違いはあるものの、これを可能にしている背景の1つが、前述の職業実践専門課程でも一部が要件定義、整理された企業連携での実習・実技・演習等の実施、教員研修といったPDCA的に最新化されるカリキュラム編成やマネジメント体制だろう。この課程には、全専門学校の41%、全学科(2年制以上)の44%が文部科学大臣から認定を受けており(2024年3月13日現在)、都道府県補助(2023年35都道府県)、教育訓練給付金等の対象にもなっている。学生にとっては、より実践的な知識・スキルを学びながら、目指す職業に向けた準備が進められ、特に企業と共同で行うインターンシップ(臨地実習)等は、学生の職業適性確認・意識向上にも重要な役割を果たしている。高度専門士(4年以上等要件で文部科学大臣が認定)が大学(学士)と同じISCED6(OECD/Diagrams of education system)となり、職業教育の高度化長期化が注目を集めつつある。2005年に制度化された同認定学科は502(2024年1月)、4年以上学科在籍者数は全体の1割を占め(図表4)、減少傾向の総在籍者数に反して増加トレンドにある。その構成内容は、創設時は理学・作業療法等「医療」が主だったが、現在はIT・ゲーム・CG・自動車整備等の「工業」が上位となり、「医療」、音楽・デザイン・アニメ等の「文化・教養」が続いている。デジタル化やコンテンツビジネス等産業構造変化、資格制度変更等による学びの深化・広範化への対応と考えられ、今後はNQF(National Qualifications Framework)等を見据えた、更なる教育内容精査と成果検証が求められそうだ。②職業教育の高度化長期化

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