カレッジマネジメント244号
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特集2専門学校 進化のベクトル53新たな分野・分類と職業教育体系の確立を検討専門学校で4年間学ぶニーズが高まる理由リクルート カレッジマネジメント244 │Apr. - Jun. 2025ニーズを先取り、フレキシブルに変化できるのが専門学校の強さ。(堀氏)専門学校は職業教育の要。存在価値は今後さらに高まる。(多氏)専門学校はアイデンティティーが明確。50万人の学生に選ばれ続けてきたのはそれゆえ。(関口氏)では多さん、今はどの分野のニーズが高いのでしょうか? 多 やはりAI、DX、ICT等 デジタルに関係した学科、工業分野が伸びていくと思われます。一方、これからの時代において、デジタルのリテラシーは工業分野だけに限った話ではなく、専門学校の8分野(工業、農業、医療、衛生、教育・社会福祉、商業実務、服飾・家政、文成する必要があります。関口 「長期化」ニーズも高まっています。4年制の高度専門士課程が、留学生も含めて選ばれています。修業期間が長くなる分、学費は高くなりますが、より本格的で高度な教育を受けられるならば行かせようと考える保護者は増加傾向にあると感じます。小林 どういう人が、何を求めて4年制で学ぶのでしょうか?関口 例えば、私が学校長を務める東京スポーツ・レクリエーション専門学校には、スポーツアナリスト等を目指す4年制のスポーツ科学科があります。スポーツ科学を学べる大学がある中で、専門学校が選ばれる理由は、1年次から徹底的な実習授業を、プロ仕様の機材や施設を使って受けられるからです。社会に出て実際に求められる高度なスキル習得を、実践教育で実現するのが4年制なのです。留学生にとっても、学位に限らず、技術を修めた証明となるディプロマ(高度専門士)は魅力のようで、多くの専門学校において、アジアの留学生を中心に、求心力となっています。多 専門学校の修業年限は圧倒的に2年制が多い。ただ、1年生の後半から就職活動が始まるため、実践的、専門的な学びの期間にはかなり制約があります。今は「長く、専門的で実践的な学びを受けたい」人が多く、高度専門士課程で学びを深め、より高い目標を持って就職したいというニーズを感じます。実際、2年制より4年制のほうが学生募集も好調です。小林  「専門学校でも、大学に対抗してレイトスペシャライゼーションを実施し始めた」と一部で言われていますが、そうではないということですね。社会に求められる職業の高度化、専門性の高まりを感じます。労働市場ではどうでしょう?堀 特にIT系の分野等では、高度なスキルを身につけた職業人材のニーズは急激に高まっており、大学で情報について専門的に学んだ人材だけでは採用人数は充足しません。大卒に限らず、採用ニーズは高まっていると思います。小林 先ほどお話に出た、専門学校の8分野について伺います。専門学校の実態が見えづらい原因の一つにこの分類があると感じるのですが、職業実践専門課程中心に情報公開が進められるなか、どのように捉えていらっしゃいますか?化・教養)全てに必要となる汎用的な能力です。全分野で育

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