4リクルート カレッジマネジメント244 │Apr. - Jun. 2025Keyword校での学修成果を卒業要件として明確化できます。これは、国際通用性の点からも大きな意味を持ちます。次に、「専門課程の在籍者の呼称の変更」です。現状の「生徒」から、高校を卒業して入学する専門課程については、大学同様に「学生」に改めます。そして、今回制度化される特定専門課程(2年以上、62単位以上、の専門課程)は大学編入学資格及び専門士の称号が付与されることに加えて、1年以上の専攻科を設置することが可能となりました。また、その中で一定の要件を満たした「適格専攻科」の修了者については大学院入学資格及び高度専門士の称号が付与されることになります。最後に「学校評価」です。教育の質の保証を図るための措置として、自己点検評価の義務化と同時に、「外部の識見を有する者による評価」いわゆる第三者評価を、努力義務化することになりました(一部義務化も検討)。小林 専門学校にとって大きな転換期になると思いますが、約2800校ある専門学校全てで、対応は順調に進んでいるといえるのでしょうか。多 ご指摘の通り、学校数が多いので、外部評価や単位制の変更等にどのくらいの学校が対応し得るのか、検討していく必要があるでしょう。2026年度の施行に向けて、「外部外部評価の努力義務化による専門学校への様々な影響自己点検評価義務化、単位制への移行、専攻科の設置、外部評価の努力義務法改正は、専門学校にどのような影響を与えるかNoda, A. (2023), “Exploring the possibilities and challenges in developing the Japanese qualifications framework”, Higher Education Evaluation and Development, Vol. 17 No. 2, pp. 82-95. https://doi.org/10.1108/HEED-05-2022-0019(出典:文部科学省大学分科会高等教育の在り方に関する特別部会(第7回)配付資料)概要・各国内の学位・資格などのqualifications情報を一元的に整理し、可視化を図る参照ツール・各国の異なる学位・資格の読みやすさ(readablity)・比較可能性(comparability)を高めるための翻訳装置・これまで別々に制度づけられてきた多様な教育訓練セクター間の関係を明らかにし、 各セクターで獲得される資格に対してアウトカムや水準を設定NQFに期待される役割・学位・資格制度の整理・可視化・アウトカムに基づく資格の透明性の向上・学習者のセクター間移動(入学、編入学、就職など)の支援・教育プログラムの質保証システム(大学評価など)の一環・教育訓練と労働市場との関係性の強化・水準やアウトカムの策定に関する雇用者の関与・リカレント教育・生涯学習・継続教育の促進・職業教育の地位の向上<※2025年1月28日の大学分科会に「日本の学位・称号等枠組み(案)」が文科省より提出された。>関口 職業実践専門課程に限定したものですが、東京都専修学校各種学校協会で、新たな分野・分類を提案しようと議論中です。これに取り組む目的は、職業教育体系の確立です。専門学校が社会から信頼を得るためには、職業教育体系が高等教育機関、あるいはさらに広い範囲で国際通用性を持った形で制度として認められる必要があるからです。混乱を少なくするため、現8分野をさらに細分化する方向性で、検討していきたいと考えています。小林 関連して、学位・資格を整理・可視化するNQF(National Qualifications Framework・国家学位資格枠組み)の構築について、堀さんはどうお考えですか。堀 NQFの確立は、外国人労働者の受け入れを円滑にするとして労働政策においてもニーズが高まっています。資格 の名称は国によって異なりますが、NQFがあれば外国で取 得した資格の水準や難易度が可視化されるので、評価や比 較がしやすく、国を越えた人材の移動をスムーズにします。 ぜひ日本でも確立されることを期待しています。 日本の大学の学位は比較的分かりやすいのですが、専門学校の高度専門士がディプロマに位置づけられた意義は大きいですね。ディプロマがあれば海外でも高度人材として処遇され、日本で在留資格を持って働くことも可能になりますから。小林 ところで、学校教育法が一部改正されます。専門学校の何が変わるのか、教えてください。関口 まず、大学との制度的な整合性を高める措置として、最低限必要な授業時間数という専門学校の履修制度を、大学と同じ「単位制」にします。単位制となることで、専門学54National Qualifications Framework(NQF)
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