カレッジマネジメント246号
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衣笠、BKCでもSCCが始動大阪いばらきキャンパス(OIC)リアルとバーチャルで社会と連携びわこ・くさつキャンパス(BKC)ウェルビーイング研究と起業支援「縦の繋がりで探究力から研究力に繋げていくというの(図表2)。(文/能地泰代)13KINUGASA Redesign ProjectCVICGICH棟リクルート カレッジマネジメント246 │Oct. - Dec. 2025特集1 未来の大学経営を拓く 戦略的キャンパス移転・再配置図表2 3キャンパスにおけるソーシャルコネクティッド・キャンパス(SCC)構想衣笠キャンパス新たな文化・アートの創造と発信研究を専門分野外の人に分かりやすく説明する能力が鍛えられ、学会で賞を取る学生もいると聞いている」(三宅氏)。イノベーション・創発性人材育成においても、2022年より毎月1回、起業に興味を持つ人同士のネットワーク作りの場として、イノベーション促進・交流プログラム「OICコネクト」を提供してきた。この参加者は学生のみならず、半分が学外者で占められるほど認知されてきた。立命館では20年以上前からアントレプレナーの育成に注力してきて、経産省「大学発スタートアップ調査」(2024年度)では、大学発ベンチャー数160社、全国10位にランキングされている。2019年から立命館起業・事業化推進室が展開する「RIMIX」では、小中高大院と一貫して社会起業家育成を推進し、昨年は中学3年生の社長も誕生した。が、次世代研究大学の柱」(仲谷学長)なのである。OICを皮切りに、衣笠、BKCでもSCCが動き出している衣笠では、2026年度のデザイン・アート学部設置構想をきっかけに「KINUGASA Redesign Project」を立ち上げた。かつて多くの画家が暮らし「衣笠絵描き村」と呼ばれていた当地の魅力を再発掘しようと、今年の6月1日に「衣笠アートヴィレッジ フェスティバル」を開催。仁和寺、北野天満宮、堂本印象美術館等の周辺地域と一体で、毎年6月社会共創推進本部にアートイベントを開催する。歴史都市京都を基盤に、新たな文化・アートの創造と発信の役割を担う、伝統と創生の衣笠ならではのSCCを展開しようとしている。デザイン・アート学部が目指すのは、歴史資産の宝庫である京都市全体をキャンパスに見立て、学生がどんどん外に出て行き、オンライン授業を多用し、どこでも学びの場を創造する教育だ。つまり「クリエーションを学ぶのではなく、クリエイティブに学ぶ場をデザインするのが学部の教育目標」と仲谷学長は強調する。そのなかに衣笠の既存の学部も一緒になって、クリエイティブなキャンパスを創造してほしいと期待する。一方、BKCでも2025年7月よりSCCの2つの新拠点が動き出した。1つは「立命館先端クロスバースイノベーションコモンズ」(CVIC)で、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」にも採択された新領域「身体圏研究」が展開される学際共創ハブ拠点だ。11の大学や研究所が連携し、スポーツ健康科学を柱にリアルとバーチャルが高度に融合する社会(多重環境化社会)におけるウェルビーイング諸課題を協調知により解明する。もう1つは、滋賀県を中心に起業を考えている人に対し、起業前のシード期に起業へ繋げるための人的コネクションを作ってもらう場「グラスルーツイノベーションセンター」(GIC)を開設した。3キャンパス横断のSCCで社会と共創し、地域から全国へ、世界へイノベーションを起こす。立命館の次世代研究大学への軌跡は始まっている。

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