カレッジマネジメント246号
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キャンパス移転による大学と地域の未来共創「まち全体がキャンパス」へ。産学官が一体となり推進©H.N.F.様々な人と交流し、学ぶ。すでに北広島市内の福祉施設や病院、歯科技工士専門学校との連携も進んでいます。学生が地域課題の解決に貢献し、地域が学生を育てる。そして、卒業した学生が地域に貢献する。そんな好循環を生み出したい」 大学がまちづくりに参加するという構想は、大学単独で進めるものではなく、北広島市、Fビレッジ、近隣の大学等により、テーマごとの「チーム」で具体化を進めている。今後は産学官のプラットフォームを形成することも検討しているという。この一大プロジェクトの推進力は、北海道医療大学に根付く「全学的な情報共有の文化」によるところが大きい。かつて50%台に低迷した歯学部の国家試験合格率を、教職員一丸の改革で90%以上に引き上げた成功体験。そのノウハウは全学で共有され、組織に浸透している。 FD・SD活動も活発で、入試結果などの情報を全教職員で共有し、常に危機感と当事者意識を持つ文化が醸成されている。 さらにこれからの地方大学の役割について、「大学が果たすべきは教育、研究、そして社会・地域貢献です。特にわれわれのような地方の私立大学にとっては、3番目の地域貢献がますます重要になってきます。地域に深く根ざして貢献し、そこに有為な人材を輩出していく、そうした大学であり続けたいのです」と鈴木理事長は語る。地方大学の改革は、地域の未来そのものを映し出す。北海道医療大学のキャンパス構想は、単に場所を変えることを超えた、大学と地域が未来を共創するという新たなモデルとなりそうだ。 (文/金剛寺 千鶴子)特集1 未来の大学経営を拓く 戦略的キャンパス移転・再配置薬学部歯学部看護福祉学部心理科学部リハビリテーション科学部医療技術学部薬学科歯学科看護学科福祉マネジメント学科臨床心理学科理学療法学科作業療法学科言語聴覚療法学科臨床検査学科6学部9学科の医療系総合大学大学は、ただ去るのではない。跡地活用にも主体的に関わり、未来への責任を果たす姿勢を示した。その想いが地域を動かす。キャンパス裏の広大な森は新たなかたちで有効活用することを決定。地元の若手経営者達からは「自分達で町の未来を創ろう」とイベントが企画される等、前向きなエネルギーが生まれている。 2028年に誕生する新キャンパスは、これまでの大学の概念を覆す。地上10階建て規模の都市型キャンパスの中心には、学部間の壁を取り払う「共用棟」を設置。図書館や講義室を共有化し、学生や教員の日常的な交流を促すとともに、同大学の多職種連携をさらに推進する。 「目指すのは、大学が地域に溶け込み、『まち全体がキャンパス』となる姿です。学生はFビレッジというまちに出て、17●➋リクルート カレッジマネジメント246 │Oct. - Dec. 2025●➊➊新キャンパスは北広島市・北海道ボールパークFビレッジ内に開設予定➋1キャンパスで多職種連携教育をさらに推進する※2026年4月に臨床データサイエンス学環(仮称・設置構想中)を開設

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