リクルート カレッジマネジメント246 │Oct. - Dec. 2025少子高齢化の進展と18歳人口の減少、グローバル競争の激化、そして急速な技術革新。日本社会が直面するこれらの構造的変化は、高等教育機関、特に大学に対し、従来の枠組みを超えた変革を強く求めている。かつて、大学の立地は歴史的な経緯や広大な土地の確保といった要因によって決定されることが多く、必ずしも社会や産業界との密接な連携が前提とはされていなかった。しかし、現代において大学は、社会課題の解決、新たな価値の創造、そして地域経済の活性化を担う「知の拠点」としての役割をますます強く期待されている。このような背景のなか、近年、日本の大学において、キャンパスの移転や再編が活発化している。特に顕著なのが、郊外に位置していたキャンパスを都心部や産業集積地に移転する動き、あるいは既存キャンパス内での学部再編や新設による機能集約・特化である。この動きは、偶然や一過性のトレンドではなく、各大学が自らの存在意義と競争力を高め、持続的な発展を遂げるための戦略的な経営判断として推進されている。この特集では、なぜ今、多くの大学がキャンパスの移転や再編に踏み切るのか、その背景にある具体的な課題と、それを乗り越えようとする大学の明確な「狙い」に迫った。多くの大学が直面する課題の一つは、学生の多様化する学習ニーズとライフスタイルへの対応である。公共交通機関の利便性が高く、学業以外の活動機会も豊富な都心キャンパスは、多様な学生を惹きつけるうえで大きな魅力となる。弊社が毎年実施している「進学ブランド力調査」でも、進4第1特集未来の大学経営を拓く戦略的キャンパス移転・再配置
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