5リクルート カレッジマネジメント247 │Jan. - Mar. 202619(4)武蔵野大学(Entrepreneurship Musashino Campus:EMC)」を設置し、全国の高等教育機関の経営層に対する期待とメッセージ最後に、本稿をお読みの全国の教育に携わる皆様にメッセージをお伝えしたい。どうか、アントレ教育を、数ある教育プログラムの一つとしてではなく、次世代を左右する、全学的な基盤教育として位置づけていただきたい。人文社会、理工、医歯薬、芸術といったあらゆる分野の知と行動力が掛け合わさることで、予測不能な化学反応が起き、イノベーションが生まれるのである。また、アントレプレナーシップ教育は、受講者が学びを受けた日だけでなく、受講後も学生が日常で問いを立て、行動を起こし続けることが真の成果であり、持続的に発展する日本をつくる原動力となる。そのためには、学内に「挑戦を称賛し、失敗を許容する文化」を意図的に醸成することが不可欠である。学生が突拍子もないアイデアを語った時に、それを面白がり、支援する教職員がいるか。教員が新たな教育手法に挑戦し、たとえ失敗したとしても、そのプロセスを評価する制度があるか。学校の経営層にしかできない、覚悟を持った改革が求められている。特に、学生に最も身近な存在である教職員の皆様の協力は必須である。教職員自身が、日常に対して常に問いを立て、楽しそうに挑戦する「背中」を見せること。それが、学生に対する何よりの教育となる。全国各地でアントレ教育の機会が生まれることで、次世代を担う若者達は、変化を恐れるのではなく、変化を創り出す側に立つだろう。一人ひとりの挑戦の総和が、この国の未来を明るく照らすと、固く信じている。その実現に向け、皆様と共に歩みを進められることを心より願っている。でを横断したアントレプレナーシップ教育を実施するとともに、挑戦を支える学内外の人的ネットワークを形成する全学園の体制を構築している。「EDGE+Rプログラム」では、デザイン思考に基づく価値創造と実践プロセスを学ぶ PBL 型プログラムを実施、「学生ベンチャーコンテスト」では全国の大学・高校の参加者が独自のビジネスアイデアにて切磋琢磨している。また、令和 7年度にびわこ・くさつキャンパスに開設したグラスルーツイノベーションセンターには登記できるスペースが用意されている。このような取組を通じて、挑戦と共創が根づく仕組みを社会と共に築いている。武蔵野大学は、令和3年度に「アントレプレナーシップ学部高い志と倫理観に基づき、失敗を恐れずに踏み出し、新たな価値を創造する人材を育成している。EMCでは、「マインド」「スキル」「プロジェクト」を三本柱に、アントレプレナーシップを学ぶだけでなく、実践を通して価値を創造する教育を展開している。教員にはスタートアップ経営者、ベンチャーキャピタリスト、NPO 創業者など実務家が多数参画し、実社会に根差したPBL・デザイン思考・ピッチなどが実施されている。さらに、1年次には全学生が教育寮で共同生活を送り、国内外から集う仲間と切磋琢磨する環境があり、2 年次には全員参加型の海外スタートアップ研修等を通じて、アントレプレナーシップを涵養する機会が設けられている。文部科学省 アントレプレナーシップオフィシャルサイトhttps://entrepreneurship-education.mext.go.jp/特集 1 アントレプレナーシップ教育の現状と課題
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