カレッジマネジメント247号
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C A S E04DATA ●大阪府立淀商業高等学校生徒数:509 名(2025 年 5月1日現在)学科:商業科 、福祉ボランティア科仕入先とのやりとりを通じて、対話や文書で取引先と円滑に応対するスキルを習得する。リクルート カレッジマネジメント247 │Jan. - Mar. 2026淀翔モール本番では、仕入れた商品の販売を通じて接客マナー等を磨く。商業科長秋月麻衣 氏大阪府立淀商業高等学校商業科(大阪市西淀川区)では、生徒が会社を設立し経営に取り組む独自の学校設定科目「アントレプレナーチャレンジ」を 2015 年度より設けている。その狙いと詳細について、商業科長の秋月麻衣氏に伺った。机上の学びを実践的に試す機会として「アントレプレナーチャレンジ」は 2・3 年生を対象にした科目で、12 月に実施する地域に開いた大規模販売実習「淀翔モール」に向けてチームごとに会社を設立し、市場調査から事業企画、商品の仕入れ、販売、決算、株主総会での報告までを 1 年間かけて行う(表)。「実践の場で自らの課題に気づくため、また、何のために勉強しているのかということを生徒自身が理解するためにも、実践型の教育が必要」という課題感から設けられた科目だ。その背景を秋月氏は次のように話す。「商業高校では、専門科目として流通や情報、会計等について学びます。ただ、例えば販売実習は教員が商品を仕入れて生徒が販売するという売り子体験のような形で、生徒が主体的に取り組みづらい、また、簿記の授業で検定試験の問題は解けるようになっても、実際のモノの値段のつけ26方や決算の仕方は理解できていない等、机上の学びが実践につながっていないという課題がありました」。生徒がバイヤーとなり商品を仕入れ、販売同校商業科の生徒は、1・2 年次に 4 大経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報に関する基礎を学び、それらを土台に 2年次から並行して週 2 時間、アントレプレナーチャレンジに取り組む。クラスごとにくじ引きで 2 ~ 3 チームを編成し、チームごとに会社を設立。社長、総務課、仕入課、経理課、販売課、企画課に分掌して淀翔モールでの商品販売に向けて会社経営を行っていく。毎週の授業では、クラス横断で課ごとに分かれてその課の業務に必要な知識を学ぶ時間を 1 時間、そこでの宿題をチームに持ち帰りメンバーとの検討を通じて実務に取り組む時間を 1 時間とっている。また、チームワークのトレーニングや挑戦・変化する企業の分析、エフェクチュエーション・デザイン思考について学ぶ授業等も行う。大阪府立淀商業高等学校生徒全員がチームで株式会社を設立。1 年間の経営を通じてビジネスマインドを育成する

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