リクルート進学総研所長リクルート『カレッジマネジメント』編集長 小林 浩最近、「アントレプレナーシップ」という言葉をよく聞く。しかし、色々な方とお話しすると、その定義は非常に曖昧で、人によって受け取り方がバラバラな気がしている。ある大学では、アントレプレナーシップは起業家(アントレプレナー)を育成するもので、主体的に行動し、自ら事業を立ち上げることだと言う。そのために、ビジネスコンテストやピッチコンテストを開催し、産学官連携のプログラムに学生参加を促している。一方、ある大学ではアントレプレナーシップは、あくまで起業家精神であり、将来に向けて主体的に自らが考え行動できる教育の基盤だと言う。その大学では、起業家精神を醸成するためのコンピテンシーを定義し、全学的な教育プログラムの見直しを図ろうとしている。こうした状況を一度立ち止まって整理28 リクルート カレッジマネジメント 247 │ Jan. - Mar. 2026してみようということで、今回特集を組むことにした。今回の特集を通じて気づいたのは、“entrepreneurship”はshipが示すように、「教え・練習し・観察して評価しうる資質・技能を含む概念である(馬場氏、冨田氏 P.12)」ということである。さらに、アントレプレナーシップには世界的にも多義的に捉えられていて、広義と狭義の解釈が存在している。広義では自立して、創造的にイニシアチブを取って行動し起業家的な思考や行動特性を持つこと、狭義ではまさに起業家育成を意味するということである。広義と狭義の捉え方の混同により、教育内容や取り組みも混乱しているのが現状なのではないか。そ う し た な か、2025 年 春 に は 文 部 科 学 省 が「 日 本 版EntreComp v1」を 開 発 し、公 表 し た。 こ れ は、EU がEditor-in-chief’ Perspective 編集長の視点アントレプレナーシップの意味や定義をしっかりと理解し、育成する人材像に合致した取り組みを
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