カレッジマネジメント247号
38/59

大学入試の起点は大学教育へのレディネスをどう問うのか受験生は探究学習(主に総探)のアウトプットをそのまま持ち込んでプレゼンテーションする。大学側はアウトプットに至る取り組みのプロセスや自身の心がけたことなどを面接で深掘りする。受験生は探究学習のプロセスと成果からリフレクションし、自分が何を得たのか、何を学んだのか、何をできるようになったのかをプレゼンテーションする。選抜プロセスにおいて提出書類等でリフレクションする機会が組み込まれていることが多い。基礎学力を中心とした資質能力について、教科試験(3 教科前後が多い)によって評価する。教科試験の評価比重を重く設定。その大学が第 1 志望の受験生の受験機会増加や、(他校も含めた)一般選抜の前哨戦としても機能。大学理念の理解度や大学入学後の教育研究計画、大学教育で固有に必要となる資質能力について、選考プロセスや評価方法において図ることを重視する選考。特定の属性を確実に獲得するため、入試名称に属性を入れ込む。国の理工系女子増加施策の一環として、国策と要項に根拠を持って実施。その経緯から、工業系・工科系大学での導入が多い。大学側が用意した教育プログラム(講義、ディスカッション、ブレインストーミング、フィールドワーク等)に参加したのち、そこでのパフォーマンスを含めて評価する。概観入試種類リクルート カレッジマネジメント247 │Jan. - Mar. 2026は「家庭環境・居住地域・国籍・性別等の要因により進学機会の確保に困難があると認められる者」「各大学において入学者の多様性を確保する観点から対象になると考える者」とあり、家庭環境や性別等が進学機会の格差要因にならないことが主な趣旨になっているとはいえ、「入学志願者の努力のプロセス、意欲、目的意識等を重視した評価・判定を行うこと」とされている以上、学力以外の多様な要素を踏まえた丁寧な選抜が想定されているのは明らかだ。「多様性確保」のために「多様な資質能力を」「多様な方法で丁寧に評価する」という、何重もの「多様」がここには含まれている。こうした規定に加え、「(志望校は妥協してでも)進路を早く決めたい」生徒、「早く第 1 志望に決めたい(そのために受験機会を多く確保したい)」生徒、「早期に入学者を確保したい」大学、「学内の多様性を確保したい」大学、「多面的に丁寧に評価された人材が欲しい」大学。年内入試は特に、図表 9 多様化する総合型選抜例 ※編集部作成 38受ける側と受けられる側、双方の様々なニーズが入り交じる。学力だけでは評価が十分ではない要素について多面的・総合的に評価するという区分の性質ゆえに、多様な目的に応じて使われているとも言える。多様化における現在のホットイシューは、主に関東における年内教科型入試の増加であろう。学力に課題があることの多い年内入試へのテコ入れとしての意義、一般選抜の前哨戦としての設定等、導入の狙いは様々であるが、市場ニーズにフィットし拡大の様子を見せている。文部科学省の入試協議会で議論の末、今年度の大学入学者選抜実施要項では規定が変更され(例年中教審の答申等が動かなければそこまで大きな変更がない大学入学者選抜実施要探究評価型(成果物)探究評価型(資質能力)教科型(基礎学力型)大学教育マッチング型女子枠プログラム参加型

元のページ  ../index.html#38

このブックを見る