第1 特集4リクルート カレッジマネジメント247 │Jan. - Mar. 2026世界は今、VUCA の波に呑まれ、既存のビジネスモデルや社会システムは根底から変革を迫られている。予測不能な事態が常態化し、旧来の知識やスキルのみでは、個人も組織もその持続的な発展は危うい。このような先行き不透明な時代を生き抜くためには、自ら課題を発見し、未踏の領域に果敢に踏み込み、リスクを恐れずに新たな価値を創造する「アントレプレナーシップ」が、組織や地域社会で活躍する全ての個人にとって不可欠な素養となっている。即ち、アントレプレナーシップは、特定の起業家や独立を志す者にのみ求められる特殊な能力ではなく、あらゆる職業、あらゆるコミュニティーにおいて、変革を促す原動力として、普遍的に求められる資質へとその定義を変質させている。この変革を主導する素養を育成する必要性は、現代における教育改革の最も重要な背景の一つを成している。そして、その醸成は、社会に出る前の高等教育機関のみならず、初中等教育段階も含めたシームレスな教育体系を通じて行われることが、社会全体から強く期待されている。現状、アントレプレナーシップ教育の必要性を鑑み、政策レベルでの取り組みも着実に進められている。大学の経営層においては、この「アントレプレナーシップ」が意味する本質、そしてそれが特定の学部や学生層に限らず、あまねく全ての学生において必要とされる普遍的な能力であるとの認識を、改めて深く持つことが不可欠であると言えるだろう。アントレプレナーシップ教育の
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