戦略チームtnemeganaMytiiIリクルート カレッジマネジメント247│Jan. - Mar. 2026 srevgnitavonnnU学部の実情を見極め、学部が進める自主的な変革を尊重したうえで、ある時はその努力や工夫を後押しし、ある時は具体的な指摘や助言をもって改革を促す。学長や大学執行部が学部に向き合うに当たってはこのようなメリハリも必要ではなかろうか。これらのことを踏まえたうえで、大学改革の成否の鍵を握る学部変革の課題について考えてみたい。最大の課題は、学部長の役割の「調整型」から「戦略遂行型」への転換である(下記概念図参照)。これまでの学部長は、本部の方針を学部に伝え、学部の意向に沿って本部に働きかけ、本部と学部の間の調整を行うとともに、学部内においても学科間の調整や学部としての意見集約など、調整役としての役割を果たしてきた。これらの機能は今後も必要であるが、社会ニーズや教育環境の変化が急速に進む時代において、学部自らがより主体的に変革を進めていかなければならない。また、大学全体の改革に対しても、既得権を守るという姿勢から脱却して、教育研究現場や専門分野の立場から建設的な提言を行うことも重要となってくる。そのためにも学部長には変革を主導する強いリーダーシップが求められる。多様化する学生、社会的要請、学問の調整型学部長52動向などに幅広く目を配り、変化に対応して教育研究機能を進化させることで、学部を発展させる戦略を練り上げる力であり、構成員を巻き込み、着実な実行を通して成果に結びつける推進力である。学部長がリーダーシップを発揮するに当たり、その戦略的な学部運営を支えるシステムの整備は不可欠である。学部の規模にもよるが、1名ないし複数名の副学部長の配置は必須である。また、教授に限定することなく中堅・若手教員を学部長補佐に充てることも、次代を担う教員の考えを学部運営に活かすという点で有効である。副学部長や学部長補佐等への登用は、将来の学部長候補人材の育成にもつながる。これらの補佐体制とともに重要なのが職員による支援機能の充実である。近年、職員の効率的配置を目的として、学部事務を集約する動きがあり、学部長を支える事務機能の脆弱化も懸念されている。庶務的業務を中心とする従来型の「事務」にとどまる限り、集約化やデジタル化による効率化は不可避である。その一方で、内部質保証などの教学マネジメント、教育研究に係るデータ分析、多様化する学生への対応、研究支援など、戦略遂行型の学部長を支える機能を強化していく必要がある。学長・大学執行部「調整型」から「戦略遂行型」への転換戦略的な学部運営を支えるシステムの整備学部長の役割の明確化、学部運営の支援学部事務学部長人材の育成:将来の学部長登用につながるキャリアパス、体系的な教育プログラム<目指すべき学部運営>企画・教学系スタッフ高度専門職学科長・学科教員大学を強くする 「大学経営改革」<これまでの学部運営>副学部長学科長・学科教員戦略的な学部運営を支えるシステム:副学部長・学部長補佐、企画・教学系スタッフ、高度専門職=戦略チーム)調整型学部長から戦略遂行型学部長への転換(概念図)戦略遂行型学部長副学部長学部長補佐
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