キャリアガイダンス保護者版
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 希望調査用紙提出の際には、印鑑などで保護者の承認を求めるのが一般的。それだけ進路にかかわる重要な選択ということです。子どもがあまり考えていないようであれば、保護者からの声かけも必要でしょう。ただし、「基本となるのは本人の考え」と岡本先生。保護者としては就職しやすさが気になるところですが、むやみに理系を勧めるのは避けたほうがよさそうです。 また、複雑化した入試との関連や学問内容は、保護者にもアドバイスが難しいところ。子どもが迷っているようなら、先生への相談を勧めてみてはいかがでしょうか。 それぞれの進路に必要な科目を重点的に学べるよう、多くの普通科高校では2年生もしくは3年生で文理分け、または科目選択を行います。前年度の秋ごろ、ガイダンスや資料を通じて入試との関連や選択の仕方などの説明を行ったうえで、冬休み前に希望調査をとるのが一般的です。 文理選びの観点は「適性(得意・不得意)」「興味」「目指す仕事との関連」などさまざま。「とりあえず」の選択でなければ、何を重視して選ぶかは人それぞれでよいようです。ただし、「興味」があるかどうかは、大事なチェックポイント。「興味があることなら、不得意も努力で克服できる可能性があります」(岡本先生)。 また、もしすでに目指す学部・学科がある場合は、受験科目や進学後に必要な勉強を調べたうえで選択するとよいでしょう。経済学や心理学などは数学が必要となる場合もあるように、文系学部でも理系教科を学んでおくと有利なケースもあります。むやみに理系を推すのはやめよう目指す学部の受験や勉強に必要な科目をよく調べずイメージだけで選ぶと、受験の選択肢が狭まったり、大学入学後に改めて高校の内容を勉強しなくてはならなくなることも。科目の得意・不得意だけで短絡的に選ぶと、受験や目指す職業に必要な科目をとりこぼし、進路の幅を狭める可能性がある。就職の有利さ、文系への変更しやすさから、「とりあえず理系」という高校生が増加しているが、適性も興味・関心もない場合は授業についていけず苦労する。進路を方向づける重要な選択興味があるかどうかは大事なチェックポイントわが子のケースを記入■高校生が文理を決めた時期文理選択の時期(    )年生(    )月ごろ先生からのアドバイス○○学部行くなら文系でしょ理科は嫌いだけど、資格が取れるから理系国語で点数を稼げるから文系にしよっと数学ニガテだから文系しかありえない!つぶしがきくから、とりあえず理系リクルート進学総研「進学センサス2013」小学生の頃・それ以前2.3%中学生の頃16.5%高校1年52.2%高校2年13.1%高校3年 5.7%無回答 2.3%あてはまることはなかった 8.0%聞き流さないで! その時の子どもの発言希望進路の必要性に合わせて、翌年度以降の選択科目を決める。文理・科目選択20

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