キャリアガイダンス保護者版
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56.09.25.25.55.56.55.45.52.21.92.61.73.44.93.24.72.70.60.40.10.40.20.10.10.11.51.10.61.62.52.010.631.531.634.769.325.328.130.628.128.416.050.929.624.521.91.9働く意義について教える 将来の目標を持たせる勉強する意味を教える経済や企業の動向を伝える人間関係を築く力をつけさせる学力をつけさせる0%20%40%60%80%100%見守りながら、ほめて長所を認識させてあげたい永井先生「子どもに対する親の接し方には、手をかける『HELP』から、目に入っている『SEE』までの6段階があると伝えています(左図参照)。『手』をかけて世話をする状態から、『目』で見守る状態へと変化していきます」前岡先生「高校生だからどの段階ということではありませんが、当校で、自立の道をうまく歩めているなと思える生徒の保護者に話を聞くと、『本人のやりたい道を妨げないことを心がけている』とお答えになります。親が口出しせず、見守っているのです」永井先生「キャリアガイダンスの際にお話しするのが『保護者の役割の3H』で、子どもの強みに対しては『ほめ』、弱みややらなければならないことに対しては『はげまし』、夢や希望を『育む』ことです。意外にやっていないのがほめること。例えばテストで30点だった子が次のでは保護者はどこまで「支援」する?わが子の自立のために保護者がすべき「支援」について、進路指導に「キャリアデザイン」の概念を取り入れている中村中学・高校の2名の先生にお話をうかがいました。2002年、進路指導部長を担当した際、同校に「キャリアデザイン」の授業を導入。2級キャリア・コンサルティング技能士、ガイダンスカウンセラー、上級教育カウンセラーなど資格多数。生徒のキャリアデザインをサポートする「キャリアセンター」を統括。キャリア・カウンセラーの資格を持ち、生徒一人ひとりを最適な進路へと導くサポートを実施。私立中村中学・高校副校長永井哲明先生私立中村中学・高校キャリアセンターセンター長前岡克美先生テストで40点だったとき、10点も上がっているのにほめないのです。80点が90点になったらきっとほめると思います。結果だけではなくプロセスを見てあげて、同じ10点上がった喜びに差を付けないでほしいのです」前岡先生「プロセスというのは、机に向かうようになったとか、昨日できなかったところが今日できているということです。つまり目をかけていないとわかりません。保護者の方に『お子さんの長所を挙げてください』というと出てこないことが多く、生徒自身に聞いてもほめられていないので、自分の長所がわかっていません。将来の希望を持つためには『自信』を持つことが大切です」自立支援は、家庭と学校が「協働」することが大切永井先生「子どもの自立支援は、学校と家庭が共に行うべきことで、協力して連携を取り、協働しあうことが理想です。下のグラフを見ると、『働く意義について教える』や『将来の目標を持たせる』ことは、『家庭のみ』とお考えの保護者が多数派ですが、本来は学校も含めた生徒にかかわるすべての大人が支援すべきことだと思います。 また、『勉強する意味を教える』や『人間関係を築く力をつけさせ「手をかける」段階から「目をかける」へ家庭だけで背負わず、学校と協働で支援る』について『学校のみ』と回答した方が30%を超えていますが、これもやはり、学校と家庭が協働であるべきで、人と向き合う姿勢や学ぶ姿勢は、家庭環境の影響も大きいものです」前岡先生「『学力をつけさせる』は7割に近い方が学校のみの役割とお答えです。しかし、学力には知識力など数値化できるものと、数値化されていない『努力・継続の習慣』や『優先順位を付けて実行に移せる力』なども含まれ、卒業後も生きていくために必要になります。その力を身につけるには、家庭の役割も大きいのです」永井先生「自立には個人差があります。子どもの段階を家庭と学校で共に見守っていきましょう」この自立支援、学校がやるべき?家庭がやるべき?(高校生に対する保護者が考える自分の役割)■家庭のみ ■家庭と学校 ■学校のみ ■家庭とその他 ■学校とその他 ■家庭・学校・その他 ■その他のみ ■無回答子どもへの接し方の段階HELP(手をかける)SUPPORT(支援)STAND BY(寄り添う)WATCH(気をつけて見る)LOOK OUT(目を向ける)SEE(目に入る)11

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