高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2015
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保護者は「転ばぬ先の魔法の杖」を渡せる?やる気のやる気のヒントヒントを蒔く方法を蒔く方法どうやら高校の勉強は、学ぶ子ども自身が解決方法を見つけることしかなさそうです。保護者には立ち入ることができないかに思われる勉強という聖域に対して、子どもが大きくつまずく前に、杖を渡すように、保護者がしてあげられることはないのでしょうか?中学との違いの情報をそれとなく伝えてみる上に兄や姉がいる生徒は、中学と高校の違いについての情報があるので事前に心構えができますが、1人目の子どもの場合、いきなりの違いに面食らってしまいがちです。前ページまでにご紹介したように、高校の勉強では勉強の中身も、授業の進み方も中学とは異なることがさまざまあります。高校ではどんなことが変わるのか、この本を参考にしながら、それとなく子どもに伝えてあげることは保護者にもできそうです。左ページの先輩高校生や大学生のつぶやきコメントなども参考にすると、子ども自身がどうするべきかの参考にもなると思います。子どもと一緒になって決してあわてない!中学のときより成績が落ちたり、学校の授業についていけなくなったとき、一番痛手を感じているのは子ども自身です。保護者は心配はしても、子ども以上にあわてるのは禁物。保護者があわてれば、子どもは自分が思っている以上に深刻な事態なのかと感じてしまいます。ましてや、学校に乗り込むなどの事態はくれぐれもないように…。前ページで大村先生が語っているように、高校に入った当初につまずきを感じるのは珍しくないことなのです。保護者にできることは、予想の範囲内と大きく構え、どうしても心配なときは保護者面談の際に先生に相談してみるのもよいでしょう。魔法の杖2魔法の杖1体調、食事、睡眠管理など生活のリズムを整える新しい環境や難しい勉強に立ち向かって行くには、まず心と体の健康が必要です。保護者の最も大切な役割であり、さしのべられる手立ては、子どもが食事や睡眠をきちんと取れているか、生活のリズムを整えて体調の管理をしてあげることで、これは学校や先生にはできないことです。思春期から青春期にさしかかるこの時期は、人間関係や反抗心など、学業以外の要因で勉強に身が入らなくなるケースもあります。それらを解決していくのも子ども自身ですが、基本的な生活のベースは家庭にあるという安心感を持たせてあげましょう。魔法の杖3最終目標は自律&自立見守っていることを伝える学校でも家庭でも、教育の最終目標は、子どもが「自律」した状態で「自立」できるように育てあげることです。高校での勉強方法を子ども自身が模索しながら見つけなければならないのはその一歩にすぎません。速度に個人差はあっても、子どもたちは高校3年間で確実に成長していきます。そのときに保護者は、一歩引いて、少しでも成長が見られたときに褒めてあげることです。特に子どもが落ち込んだときに褒め言葉をかけられれば、子どもは見守られているという信頼感を持つことができます。先生とは違う目線で子どもを見守ることが保護者にできる一番の杖なのです。魔法の杖422

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