高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
10/59

自立支援者になるためのヒント先輩保護者はこうしています! 現役先生の座談会から、高校時代は単なる「次の進路への通過点」ではないことがわかりました。失敗や挫折を含めたさまざまな経験を通して、社会で自立して生きていくための力を養う大事な時期のようです。 そんな高校生活の意味を考えると、保護者も立ち位置を見直すタイミングかもしれません。先輩保護者の皆さんは、子どもの高校進学後に生活や勉子どもの可能性を信じることから始めようP7のチェックシートと同じ内容を、先輩保護者にも聞いてみました。その結果はグラフのとおり。高校生になってからはだいぶ手離れが進んでいるようです。生活面では「毎朝子どもを起こしている」「子どもの部屋を掃除している」など半数超の保護者がかかわっている項目もありますが、勉強面は全項目の関与が2割以下。進路選択においても、子ども本人が中心になって動いていることがわかります。アンケート概要:高校1~2年生の子をもつ全国の保護者400人にインターネットで調査調査期間:2013年12月下旬 調査協力:株式会社マクロミル「保護者」から「自立支援者」へ||高校生のわが子とのかかわり方をどのようにギアチェンジしたらよいか、座談会の内容と先輩保護者の実態を基に整理してみました。データをチェック!まとめ強への関与の度合いを減らしています。先生方からも、保護者の手放しの必要性が指摘されました。 では、適切な距離感の「自立支援者」になるにはどうしたらよいのでしょうか。「これをやったら過保護」「これをやらないと放任」という一律の基準はないとのこと。子どものタイプやご家庭の状況に合わせて、それぞれが適切な距離感を探っていく必要がありそうです。 その際に大事なのは、信頼して任せること。精神的にも成熟してきた子どもたちは、「私の考えを尊重してほしい」と望んでいます。過剰な手出し・口出しは逆効果かもしれません。今はまだ頼りなくても、保護者の信頼は子どもにとって自立への励みになるはず。「3年間でできるようになればいい」ととらえ、まず保護者が子どもを信じることから始める方法も提案されました。「信頼」をキーワードに、自立支援者へのギアチェンジを試みてはいかがでしょうか。毎朝子どもを起こしている子どもの部屋を掃除している子どもが出かける前、忘れ物や服装の寒暖調節などを気遣っている子どもが就寝するまで自分も起きている「何時までに○○(TV、食事、ゲーム等)しなさい」という会話をよくする用もないのに子どもの部屋をのぞきに行く子どもの衣類は主に親が買いに行っている子どもの携帯をチェックしている子どもの嫌いなメニューや食材は出さない子どもの外出先や週末の予定を常に把握している勉強や勉強方法について、子どもに指導している時間割を細かく把握している塾選びを保護者主導でしている今学んでいる単元など、勉強の進度をチェックしている子どもに質問されてもいいように自分も勉強している科目がある子どもの教科書やノートをチェックし、勉強への取り組み態度を確認している勉強しなさいと毎日のように言っている文房具はほぼ親が買いに行っている定期テストや模擬試験の結果を子どもよりも分析・理解している定期テストや模擬試験の結果が悪いと、子どもを叱る進学先(高校・大学)を調べている進学先(高校・大学)の見学に行った(行こうと思う)先輩保護者から情報収集している子どもに希望の進路を尋ねたり、早く進路を決めなさいと促している親が希望する特定の進路を、子どもに勧めている子どもに向く仕事や学校を検討し、子どもに勧めている子どものために大学の資料などを取り寄せたことがあるある特定の進路・職業について、親は反対だと子どもに伝えている子どもの選んだ進路やなるための方法を研究している向いている科目や文理選択などは親が判断しアドバイスしている生活編勉強編進路選択編■高校入学後もやっていた(やっている) ■中学生までやっていた■小学生以下ではやっていた ■やったことがない000202020404040606060808080100%100%100%10for Parent 2016

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 10

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です