高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
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くLINEのIDを交換した仲間もいる。 けれど授業がスタートすると進むスピードが中学とは全然違う! 今まではオールマイティーなつもりでいたけれど、数学や生物についていくのが大変で戸惑うばかりの日々が過ぎていく。 気づいたら5月の中間考査。「こんな状態でもう試験なんて!」と気持ちばかり焦って、対策を練ることすらできず、中学時代にはとったことのないような点数。「どうしよう…、親に言えない…」。 そんなショウを励ましたのはやっぱり仲間たち。鉄研のダイキ先輩は高校の試験の攻略法を教えてくれたし、授業でわからなかったことはLINEで仲間と共有して教え合ったりしている。「高校の授業で戸惑ったのは自分だけじゃないんだな」と少し安心できた。充実の日々 高校生活にも慣れてきた6月、高校で最初の大行事・体育祭。応援看板のデコレも応援合戦も規模が中学とは段違いで、部活以外の先輩たちと一緒にやる作業は不安だけど刺激的だ。ショウのクラスは青組で、2年生にミク先輩というキレイな先輩がいて応援の練習で会えるのが楽しみなショウだった。当日、緑組のデコレが超リアルな北海道新幹線で「やられた!」と思ったショウ。緑組のリーダーはダイキ先輩だった。 ダイキ先輩率いる鉄研は文化系とは思えないほどアクティブな部だ。他校との交流が多くクイズ大会や写真コンテストもあり、それを「試合」とよんで負けないように事前準備する日々だ。写真を撮りに遠出もする。で、帰宅が遅くなって勉強してないと親に怒られることもしばしば。でも楽しくてしかたがない。 体育祭後、燃え尽き感で勉強にスイッチがなかなか入らなかった。でも、中間考査の反省から7月の期末考査では、先輩たちに教わったようにポ中間考査/高校最初の試験の結果は、この先の高校生活を的確にフォローするためにもぜひ把握しておきたいポイントです。テストのレベル、結果順位にショックを受ける子どもも少なからずいます。よくないのは、それを見て保護者が子ども以上に焦ったり動揺したりしてしまうこと。本人が「次は頑張ろう」と前向きな気持ちになれるような見守り、声かけをすることが大切です。スマホ/高校入学を機にスマートフォンを持たせる家庭が増えます。今の子どもたちはコミュニケーションの多くをスマホに頼っていますが、校内では禁止の学校もあります。食事や就寝時まで手放さなくなったら要注意。クラスや部活の連絡ツールでもあるので、持たせる際に使用時間・場所など使い方を話し合っておくのもよいようです。帰宅時間/高校生になると行動範囲が広がり帰宅が遅くなる子どもも出てきます。門限を決めるかは家庭の考え方次第ですが、帰宅予定を必ず伝える習慣や、遅れる場合の連絡ルールなど、家庭での決まり事を作っておくとよいようです。体育祭は学校によって、春に行うケースと秋に行うケースがあったり、体育祭の代わりに陸上競技会を行う学校もあります。また、文化祭と体育祭のどちらかを隔年ごとに行う学校もあります。行事は仲間との協働の喜びを体感し、クラスや校内での居場所づくり、エネルギーの発散の場として高校生にとって大切なものです。体育祭5月6月7月13for Parent 2016
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