高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
15/59

 文化祭が終わると進路ガイダンスがあって、2年生のクラスを決めるための文理選択をしなければならない。やっぱり好きな理系に決めて10月の中間考査で数学の点数も上がったけれど、進路は得意科目だけで決めるものではないらしい。じゃあどう決めればいいんだろう。将来やりたいことって何なんだろう…。インターンシップのときに、もっと真剣に働く人たちの話を聞けばよかった。でも受験はまだ先のことだからなんとかなるとぼんやりと思う。 12月の期末考査は油断してまた成績がダウン。理系を選んで正解だったのか不安になった。好きな鉄道関係で理系の進路について考えてみた。先輩たちの文化祭の発表だと、機械系、電気系、情報系の仕事もたくさんありそうだ。そう思ったらちょっと浮かれてきて、冬休みは全然勉強しないで年越しは鉄研友達と好きな電車で出かけて楽しんだ。初詣で「ミク先輩とお話ができますように」とこっそり祈ってみた。 気づいたらもう3学期。1月に学校で行われた業者模試で志望大学を書く欄があったので、知っている大学を適当に書いたら悲惨な結果。うちは県内では一応進学校。でも全国的にはこんなものなのか。3年生はセンター試験があった。翌日、進路指導室前で泣いていた先輩を見かけた。自己採点が良くなかったようだ。自分も3年生になったら頑張らなければいけないから、今のうちに高校生活を満喫しよう! 2月の期末考査は微妙な線。 クラスメートにはもう受験用の英単語を覚え始めている人もいる。最近授業ではグループ学習が増えて、グループごとに単語を覚える競争をしているので刺激になる。自分はまずは志望校を決めるためにも、どんな大学があるか調べ始めないとな。 春休みも春期講習があるけれど、来月後輩が入学してくる際の鉄研の勧誘のほうが大事だ。講習に行くフリをして、部活紹介の看板作りに明け暮れたショウの春休みだった。3月2月1月12月11月10月文理選択/多くの学校では2年生から文系・理系に分かれたクラス編成や授業科目選択が始まります。得意科目だけでなく、本人の興味や仕事とのかかわりなども考えて選択させたいものです。私立大進学の場合、文系と理系では学費に大きな差があるので、資金対策のためにも子どもの志望を確認しておくことは大切です。業者模試/模擬試験(模試)は学校で一括で受けるパターンと、個人で申し込んで受けるパターンがあります。志望校の合格率判定が目的と思われがちですが、「できない問題を知る」ことで勉強方法に気づくきっかけになります。点数が低くても利用する価値はあります。費用はおおむね1回5000円前後です。進路指導室/ほとんどの学校には進路指導室があり、大学などの資料がそろって、専門の先生が相談にのってくれます。子どもが進路の選び方で迷っていたら、一度進路指導室に行ってみることを勧めてみましょう。不規則な夕食/運動部の練習後に補食程度に食べるのはしかたがありません。しかし食べ過ぎて夕食を取らない癖がついてしまうと、食生活が乱れるばかりか、家族と夕食を取る習慣まで失いかねません。子どもには放課後は夕食に支障がない程度に抑えてもらい、家庭では、帰宅したらすぐ食べられるよう夕食時間を早めるなどしましょう。ここ数年で高校でもグループ学習(グループワーク)が増えています。これはアクティブラーニング型授業とよばれる授業の一環で、現代社会で求められる主体性や、仲間と共に学ぶ力を育むことが目的です。大学でも昨今積極的に導入されていることから、今後ますます増えていくと考えられます。グループ学習15for Parent 2016

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 15

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です