高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
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for Parent 2016世界を知り、日本を学ぶ実体験が育む「本当に使えるグローバルな力」千葉商科大学 Chiba University of Commerce入学式後に上海へ。4年間を「学びたい!」からはじめる4月2日。入学式を終えた国際教養学部の第一期生たちは、スーツケースを手にその足で上海へと飛び立った。目的は、外国の文化を体験し、外から日本を見つめる最初の必修講義『海外文化研修』である。「挑戦的な試みでしたが、狙いはまず最初にカルチャーショックを与えること。学ぶモチベーションを最大限に高めたところから学修をスタートさせたかったのです」と宮崎緑国際教養学部長は語る。重要なのは、この「入学式直後」であることだ。入学して間もない一年生が、現地の大学生と英語やジェスチャーを交えて交流し、異文化に触れたり、在上海日本国総領事館や日本企業の上海工場を訪ね、「世界で働く」人々の話を聞いたり。こうした経験は、自分の目で見て、耳で聞き、体験することの重要性を、入学と同時に自覚させることへとつながった。無謀とも思われたこのプログラムの成果は、帰国後すぐに表れたという。授業では学生たちが食い入るように講義を聞き、常に多くの質問や発言が飛び交う。語学の必要性を感じた学生は、自発的に英語や中国語を学び、現在も語学力を伸ばし続けている。それぞれが海外体験から持ち帰った知識欲や、自分に足りないと気づいたものを満たすために、自ら行動して学んでいく姿勢を自然と身につけていたのだ。「初めから自立的な学修をする学生たちを見て、これは功を奏したと感動しました」と、宮崎教授は笑顔を見せる。実学教育の大学である千葉商科大学で、2015年より始動した国際教養学部。海外体験からはじまる斬新な教育プログラムは、着実に実を結びつつある。わずか1年で学生を大きく成長させた鍵は、アクティブラーニングにあった。取材・文/草苅敦子344年間の学びは海外からスタート。上海市内の見学や、領事館・日系企業への訪問、同学と緊密な提携関係にある上海立信会計学院の学生たちとの交流を通して、これからの学修へのモチベーションを一気に高めた。2016年4月入学の二期生は、やはり入学式当日にベトナムへ。歴史や文化、日本との関係について体験的に学ぶことで、世界への扉を開く。海外フレッシュマンキャンプ (海外文化研修) in 上海4月国際教養学部世界と日本を体感するアクティブラーニング

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