高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
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●全国から多様なタイプの高校の先生方にお集まりいただきました。まずは、それぞれの学校と先生ご自身について簡単にお教えください。鈴木▼静岡県立の進学校のなかでも歴史の古い韮山高校で、地理の教員をしています。部活はずっとバレー部にかかわっていて、今は副顧問兼コーチをしています。校務分掌は進路課が長いですね。森口▼私が勤務する京都市立堀川高校は、難関国公立大学進学希望者の多い高校です。担当は家庭科で、吹奏楽部顧問です。今は教務関係の主任をしていますが、数年前までは進路部に所属していました。椿▼本校の市立松戸高校は、大学進学から就職まで多様な進路が見られる中堅校です。私の担当は生物で、生物部の顧問、そして進路指導部長を務めています。進路指導歴は26年。バブル期の就職指導も経験しています。河口▼渋谷教育学園渋谷中学高校という私立中高一貫校で、国語担当、卓球部顧問、進路部副部長をしています。また、学年主任として中1から6年間、同じ生徒たちを見るという経験を2回しました。●皆さん進路指導のご経験が豊富ですね。さらに鈴木先生と椿先生はキャリアカウンセラーの資格をおもちで、河口先生はコーチングを学ばれています。今後の長い人生をふまえた指導をされている先生方から見て、高校生活のスタート地点とはどのようなものでしょうか。鈴木▼受け持ったクラスの生徒には、1年生のゴールは「高校生になる」ことだと話しています。通学時間や通学手段、人間関係、勉強方法など、環境が大きく変わりますから、まずは先輩の観察や自分なりの試行錯誤から、高校生活に慣れることが第一のハードルです。ちなみに、2年生には「自立する」、3年生には「主体的に生きる」を目指すように伝えています。森口▼新入生はやる気に満ちている一方で、新入生アンケートでは多くの生徒が「不安」とも答えています。 ギアチェンジのとき わが子と 中学生から高校生へと1つ上のステージに上がり、期待に胸をふくらませる子どもたち。これからの3年間で、自立に向けてどう歩んでいくのでしょうか。それを保護者はどう支援するとよいのでしょうか。さまざまな高校生の成長を間近で見てきた、4人の高校の先生方にお話をうかがいました。取材・文/藤崎雅子 撮影/清水一也 イラスト/山口尚美子どもはどう成長するの?高校生活3年間でやる気もあるが不安定な新入生まずは「高校生になる」が大事どうかかわる?4for Parent 2016
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