高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2016
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学費・奨学金就職・卒業後の進路環境・施設設備入試制度就職実績だけでなく就活支援への力の入れ方を見て先輩たちの就職分野や就職先一覧を見るのはもちろんのこと、注目すべきはサポート体制です。低学年次からのガイダンスやキャリア指導、インターンシップ(企業研修)制度、OB・OG懇談会や社会人講演、模擬面接や履歴書の書き方などの就職対策など、各学校とも独自のプログラムを用意しています。具体的なプログラムで学校の力の入れ方がわかります。専門職希望なら卒業生の就職職種のチェックもしてください。(高校2年男子母)(高校1年男子父)「 このような経済状況で、 とにかく就職のことが気がかりです。 大学は頼りになるんでしょうか?」「 兄弟がいるので経済的に厳しいです。 理系はあきらめてもらわないと…」実験実習の多い理系は高め。奨学金制度の内容を調べて入学金と授業料だけでなく、その他も含めて学費の比較は必須です。私大の場合、一般的に文系よりも理系学部のほうが高めです。理系は、実験や実習が多いため「実習費」や「実験費」が必要になりますし、実験施設などの「維持管理費」や「施設費」なども必要です。文系でもフィールドワークなど実習や研修の多い分野では高めになります。最近は、奨学金制度が拡充されていますので利用できるチャンスは広がっています。受験は子どもが一番不安なのですから、親も一緒に調べてサポートすべきです。緒方輝代さんパンフで「学びの内容」をチェック。推薦入試で問われる志望理由対策には必須でした。進路研究はどうしましたか? 先輩保護者に聞いてみました!娘は高1の頃から学校パンフを集めたり学校見学にも行ったりしていましたから、いっしょに見ていました。自分でも取り寄せたものを含めると10校くらいはパンフを見て検討しました。娘も親も就職のことが気になっていたので、就職率やインターンシップ制度、企業とのパイプが強そうなところに目が向きました。入試方法は学校ごとに違い、複雑ですからじっくり読み込みました。娘はキャンパス風景や在校生の写真を見ると、「この学校に行きたい」という気持ちが高まっていくようでした。模擬授業にも一緒に参加したり、よく話し合って一緒に走ってゴールしたと思っています。進学サイトや進学情報誌で調べ始め、長女の時は高3の4月頃に専門学校4~5校、長男は高2の終わり頃に大学を10校程度の学校パンフを見て絞り込み、最終的に学校見学をして出願校を決めました。2人とも推薦入試を希望していましたから、その学校でやりたいことができるのかを一番に考えました。調べてみると同じような学科名でも、学校によってあるいは先生によって、学びの内容は違ってくるんだということがわかりました。親としては学費も重要で、奨学金制度が充実しているかどうかを見比べました。おかげで長男は、推薦で決まったあとでも応募できる奨学金を2種類も受けることができました。「 お金をかけて学ぶんですから、 設備の整った学校がいいですよね」理系や医療系など実験・実習の多い専攻は設備の充実度が重要施設設備面では実習や実験の多い専攻の場合、実習・実験設備の使いやすさ、機器の新しさや充実度は重要です。図書館や学食、ラウンジ、学生寮などの生活施設のチェックも。パソコン室や図書館の使用できる期間や時間も調べておくといいでしょう。また、都会の通学に便利な場所にあるか、自然に恵まれたゆったりした立地なのか、良さはそれぞれなので何を優先すべきかは検討しましょう。(高校2年男子母)(高校1年女子母)「 センター入試とかAO入試とか ホントはよくわからないんです」お子さんの特性や能力を発揮できる入試制度があれば有利になる入試は多様化しています。成績だけでなく適性や目的意識、意欲など志願者を多角的に見る「AO入試」。部活動や生徒会活動などの実績や所有資格などが評価される「公募制推薦」。一般入試でも「少数科目入試」や「得意科目重視型入試」、「センター利用入試」、同じ学部を複数回受験できたり、1回の試験で複数学部を受験できるなど、倍率や受験科目だけでなくどんな入試制度があるかのチェックが重要です。杉松素子さん65for Parent 201665

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