高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2017
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高3夏休み間近なのに、わが子の志望校、志望学科もわからない。教えてくれない||多田先生、小出先生、よろしくお願いします。 まずは、高3の夏休み間近になっても、志望校がわからなくて、保護者は心配でたまらないというケース。「志望校決めないとまずいよ」と言ってしまっていいんでしょうか?(以下編集部)多田先生 そう言うと、よけいにカラをかぶって、萎縮してしまうこともあります。リミットはあると思いますが、話してくれなくても、少し待ってあげるほうがいいと思います。例えば、一般入試でしたら、高3の始め頃に、志望の方向性ややりたい分野が決まっていれば、具体的な志望校を絞り込むのは、もう少し後でも大丈夫です。夏の頑張りでぐっと伸びることもありますから。||一般入試なら、まだ時間があるので、心配しなくていいのですね。とはいえ、ちゃんとやりたいことを考えているか、心配な場合はどうすればいいでしょう。多田先生 例えば、「いつまでだったら、調べられそう?」という感じで聞いてみるのがいいでしょう。または、読んでいる本や、見ているテレビなど、興味関心のあるものから探りを入れて、「こういうの、おもしろいの?」と、声がけしてみると、何をやりたいのかを探るきっかけになるかもしれません。小出先生 夏に、三者面談を行う学校も多いですから、三者面談で、志望校や方向性を確認できると思います。「三者面談があるから、その前に話しておこう」と、話すきっかけを作るのも一案です。||先生の前で、親子で意見が合わないのも困るから教えといてね、という感じですね。小出先生 そこで、志望校がわかる場合もありますし、本人が決めきれていないなら、「進路室に行って、資料を見てみたら?」「進路の先生に相談してみたら?」と促してみる方法もあると思います。この時期にまだ、考えられてない生徒は、進路室に行ったことがないケースも十分考えられます。CASE1言いたくない場合と、決めきれてない場合がある三者面談を機に探りを入れてみては?「もう高3なのに、まだ決めてないのか」「いつまでだったら、調べられそう?」「進路室に行ってみた?」●焦って問い詰めるのはNG。●やりたい分野を探りながら、会話をしてみよう。●三者面談は話し合うチャンス。ポイント48for Parent 2017

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