高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2018
18/64

進路についての話題がメイン。どんな方向性を考えているか、そのためにどんな準備をしていくとよいか話し合う。学年・クラスの1年間の指導方針についての説明があり、進路に関する情報提供も行われる。この頃が高校3年間の折り返し地点。気を引き締め直す機会とする。受験時に志望校を記入するようになる。学校について調べたり考えたりするきっかけになる。3年生が引退し、2年生を中心とした体制へ。下級生にも心を配り、部を引っ張っていく立場になる。進路決定に向けてどう学習を進めるかや、学部・学科の選び方などについて指導される。高校生活後半に突入し、学校行事や部活動に打ち込みながらも、進路選択や受験勉強への意識を強めていく時期です。メリハリをつけて生活できるよう、時に声かけしていきましょう。夏休みを中心に多くの大学や専門学校でオープンキャンパスや高校生向け体験講座が開催されるので、各自で申し込んで参加する。3年生は受験勉強で忙しくなるので、興味ある学校は2年生のうちにひととおり訪問しておく子どもが多い。定員制で事前予約が必要な場合もあるので、早めのチェックが必要。授業公開や文化祭・体育祭、部活動の試合や発表会などは、積極的に見に行くのがオススメ。家庭では見られない子どものがんばりが見られ、成長を実感できるでしょう。子どものがんばりは積極的に見学子どもが興味をもっている学校へは足を運び、保護者目線でもチェックをしておくと、その後、子どもの相談に乗りやすくなります。ただし、保護者の同行を嫌がる場合は、無理強い不要。オープンキャンパスに同行保護者の時代から様変わりしている入試の状況について解説される。最近の入試の傾向についてある程度知っておくと、子どもとの進路の会話がスムーズになるでしょう。ただし、保護者主導で情報収集したり判断したりするのは避け、子どもの考え・行動を見守りたいものです。入試の基礎知識をもつ授業中に自ら発信することも多いため、従来の座学型授業以上に主体的に学ぶ姿勢、深く考える力が養われる。進路に関連する探究学習を数カ月かけて行う学校も。例えば、各自でテーマを設定して大学や企業、地域に出て情報収集し、ポスター・レポートにまとめて発表するなど。自ら設定したテーマを深めていく過程で主体性や思考力が養われ、情報を整理して表現する力も育まれる。リーダーシップを発揮し、困難な場面も仲間と乗り越える経験を積むことで、技術力以外にも多様な力が育まれる。大学教員を招いて模擬授業を実施する学校も。大学の学問・研究の面白さや奥深さを体験する。1年生での成功・失敗経験をもとに、さらにレベルアップした内容を目指して取り組む。春に開催し、クラスづくりに役立てる学校もある。クラスや部などのチームで力を合わせ、想定外の事態にも対処するなかで、協働する力や思考力、判断力が鍛えられる。 2年生は中だるみの学年と言われることもありますが、実は最も大きく成長できる1年間です。体育祭や文化祭では、1年生の時の成功・失敗経験を生かして盛り上げに貢献。修学旅行では生徒が企画段階から関わったり、部活動では3年生引退後に後輩をリードしていったりと、活躍の場が多くなります。 そんな生徒主体の活動を通じ、子どもたちは思考力や判断力、協働する力などを育むほか、「何かに一生懸命取り組む楽しさ」を体感するでしょう。この楽しさに目覚めた子どもは、大きく変化するといいます。 「何事にも受け身だった生徒が、1つの行事で大きな充実感をもった経験から、その後の学校行事や部活動、勉強など、あらゆることに能動的な姿勢で臨むようになることも。行事の実行委員や係などの役割は、そんな変化のきっかけをつかむ絶好のチャンス。積極的に挑戦するよう、ぜひ家庭でも後押ししてあげてください」(堀先生)一生懸命やる楽しさを知ると勉強に対しても前向きに文理分かれての授業となり、より深い学びに取り組む。生徒同士での対話やグループワークを行うアクティブラーニング型の授業では、より積極的な姿勢が求められる。18for Parent 2018

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る