高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2018
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「子どもが弱音を吐いているのですから、大変なんだという気持ちを理解することが大切です」(瀬川先生)〈おすすめの会話例〉親「宿題が多くて大変なんだね」子「そうなんだよ。今日だってこれもこれも、こんなに出たんだよ」親「そっか、どうしてそんなに宿題が出るの?」子「それはね…」(と話し始めるかも)★――「学校に行きたくない」と言われると親は焦ります。 「きっと本気ではないと思います。親から『明日、学校に行きたくないと思うくらいつらいんだね』と理解されたら安心するでしょう。 ただし、この言葉は、子どもを信頼しているからこそ言える言葉。子どもを信頼していないと、学校に行かないことを認めたことになって、本当に行かなくなるのではないかと怖くて言えないかもしれません。 自分が親から信頼されているかどうか、子どもは全部読み取っています。あるがままのお子さんを認めて、信頼することが大切です」(同)(父母と娘の会話)(リビングにイライラしながら入ってくる子ども)あるがままのわが子を認めて信頼すること本気で言っているわけではなく、大変だということをわかってほしいのではないでしょうか。この発言はNGです。子どもは、突き放されたように感じるかもしれないですね。 保護者からコミュニケーションの取り方を変えることで、親子の関係をよりよくできるということがわかりました。 「高校生くらいになると、自分の考えや価値観ももち始めます。頭ごなしに否定したり、決めつけたりせず、『なぜ、それをこの子は大事に思うのだろう』と相手の考えを理解しようとする姿勢をもつことが大事です。そうすれば、『うちの親、変わったぞ』と理解してくれて、心を開いてくれるきっかけになるはずです」(瀬川先生) 高校入学は、子どもへの関わり方を見直す良い機会。これからの3年間、しっかりお子さんをサポートするために、まずは日常の会話から見直してみてはいかがでしょう。53for Parent 2018

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