高校生の保護者のためのキャリアガイダンス2019
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行動の意味が違ってきます。 「高校からの勉強の壁」で先生たちが挙げている、中学との勉強の質・量・スピードの違いは、右ページの子どもの言い分ともリンクし、自他共に認める壁。高校での授業にいかに早く順応できるかが、その後に影響しそうです。 その一方で誘惑も増え、ほとんどの先生が挙げていたのが「スマホ」。高校生に限らずスマホ依存は社会全体の問題です。家庭でのルールを決めるなど、スマホが学習の妨げとならないよう、上手につきあえる手助けはしたいものです。 「つまずきやすいタイプ」「伸びるタイプ」のいずれにも見られた言葉が「素直」と「コツコツ」。 「素直」に見える子どもたちの行動にも、「自分で考えずに、ただ言われたことだけをやっている」側面と、「大人の教えの意味を考えたうえで、やってみる」側面という、二面性があるようです。 同様に、丸暗記するためにコツコツ机に向かっているのと、理解を深めるために自主学習しているのでは、子どもの表面的な行動よりも行動の理由や意味が大事● 塾依存型で、言われたことをやることだけに必死なタイプの生徒。 (京都・私立高校)● 周りの大人の言うことを素直に聞き、真面目に受験勉強に取り組んできているが、自身の問題として進路選択、職業選択,将来にわたる人生設計等について考えたことがない。素直な良い子と言われているが、しっかりとした自分の意思がない。(愛媛・公立高校) ● 暗記が得意で、いわゆる従来型の授業を受けてコツコツやってきたというタイプ。(山形・公立高校)● 目標が明確ではない生徒。(山梨・私立高校)● 自分の意志より親や塾など周囲の意志で勉強していたタイプの生徒。(大阪・公立高校)● 不器用な子。中学校と違い、高校では消化しなければならない学習量が膨大なため、要領の悪い子や、何でも自分のやり方にこだわる子がつまずきやすい。(和歌山・公立高校)● 学習と部活動の両立、多様・多量の学習等をマネジメントできる段取り力をもっているタイプ。(広島・公立高校)● コツコツと何事においても継続的に行う力が備わっている生徒は運動にせよ、プラスの渦の中を泳ぐことができる。(愛知・私立高校)● 中学時代、勉強だけしているのではなかった生徒。好奇心が旺盛で、いろいろなことを面白そうと感じられる、今手に入れた新しい知識を、自分のもっている知識とつなげられる生徒。(青森・公立高校)● 入学という節目で自分を変えよう、成長させようという気持ちで臨む生徒。(大阪・公立高校)● 教員にやれと言われたことを「すべて」やる(やろうとする)素直な生徒。(静岡・公立高校)● 暗記するだけでなく、理論や本質を追求する姿勢が強い生徒。 (千葉・公立高校)勉強につまずいたり、逆に伸びる子にタイプはあるのでしょうか? 高校生がつまずく原因について、現場の先生にアンケートしました。アンケート対象:小誌編集協力委員 アンケート実施期間:2017年12月26日~2018年1月5日45for Parent 2019

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