キャリアガイダンス保護者版2020
10/66

ョンを取る力や、人と一緒に新しいものを創る力や、粘り強さなどが重要視されてきます。それを「非認知スキル」とか「ソフトスキル」と呼んでいます。 でも、実はこれは、日本の教育では「知・徳・体」と言われて、昔からあった考え方なんです。ソフトスキルは「徳」と重なる部分が多く、その重要性が「知」や「体」とともにクローズアップされてきたということです。 ただ、今までソフトスキルは部活や行事、道徳の時間なども含めた学校教育全般の中での位置付けが必ずしも明確に示されていませんでした。新しい学習指導要領(平成29・30年告示)では、それを各教科においても明確に規定し、しっかり育んでいこうとしているのです。 その考え方を整理したのが、図3の育成すべき資質・能力の三つの柱です。保護者の皆さんの時代には「知識・技能」がより重視されていたかもしれませんが、「思考力・判断力・表現力等」はもちろん「学びに向かう力・人間性等」も同じように重視していこうとしています。 資質・能力の三本柱を育むために、学校教育の現場も保護者の皆さんの時代とは変わってきています。その一つが、先生が一方的に教えるのではなく、生徒が主体となって学ぶ「アクティブ・ラーニング」という授業方法です。生徒が自分で考え、それを表現してみんなに伝えたり複数の考えをまとめたりする力を育むために、授業中に調べる作業をしたり、グループワークやディスカッションを行うなどさまざまな形式で、あらゆる教科で取り入れられています。 また、「総合的な探究の時間」も保護者の時代にはなかった授業。教科の枠にとらわれず、自分自身が気になる課題や興味のあるテーマを設定して、それについて調べたり、解決策を考えて発表する、大学のゼミや卒業論文のような授保護者が体験したことのない授業がすでに行われている教科も含めた教育活動で知識+αの力も育んでいく図3 育成すべき資質・能力の三つの柱図4 資質・能力をどう測るか、評価・入試の新しい仕組み(赤字分が現在と変わるところ) ※出典:文部科学省「新しい学習指導要領の考え方」より編集部にて作成※白井氏講演資料「新学習指導要領と大学入試改革 」より編集部にて作成10for Parent 2020

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る